トレーニングにダンベル・バーベル・マシンって必要?
トレーニングを行う上で、自分の体重を使った「自重トレーニング」、マシンを使った「マシントレーニング」、ダンベルやバーベルを使った「ダンベルトレーニング」「バーベルトレーニング」などさまざまな方法がありますが、どのトレーニングが一番効果的なのか知っていますか?
自重トレーニイングは自分の体重だけですが、ダンベルやバーベル、マシンはさらに負荷をかけるためトレーニングをしていて苦しいでしょう。しかし、なぜこのような負荷をかけた方がいいのか、これにはちゃんと理由があるのです。ただ漠然とトレーニングをこなしているよりも、どのような効果があるのか知っていると効果も上がりますし、トレーニングのやり方もおのずとかわってくるものです。
今回は、トレーニングにおける、「ダンベル・バーベル・マシン」などの器具についてご紹介致しましょう。
Contents
ボディビルダーのような体を目指すならば自重トレーニングだけでは難しい
腕立て伏せや懸垂、スクワットなどの自重を使ったトレーニングを続けているだけでもそれなりに筋肉はつきますししっかりとした肉体が作れます。しかし、ボディビルダーのような筋肉の凹凸がはっきりとしている体を作ろうと思うと自重トレーニングでは残念ながら難しいのです…。はっきり言ってしまうと、自重トレーニングだけでボディビルのコンテストに出るのは不可能だといってもいいでしょう。
ボディビルダーのような体を作ろうとすると、筋肉の肥大化が目標となります。このように筋肉を大きくしたい場合は、どうしてもあるレベル以上の負荷が必要となります。その負荷は自重だけでは足りないのです。
たとえば、腕立て伏せで大胸筋を鍛えるとしましょう。30回以上できるようになったら筋肉はそれ以上肥大は望めないのです。回数を増やすことはもちろんできるでしょう。しかし、回数を増やしていっても、筋持久力は伸びるのですが、50~60回行っていても自重のトレーニングだけで筋肉のサイズアップは難しいのです。
ひとつだけ方法をあげるとしたならば、「スロートレーニング」があげられます。今まで通りの普通の腕立て伏せで30回行えるようになったならば、動きをスローに変えてみてください。すると、驚くことに10回程度しか腕立て伏せができないでしょう。そういうものです(笑)ここからスローな動きのまま30回腕立て伏せが出来るようにトレーニングを積んでいきます。
そして、30回、40回、50回と腕立て伏せができるようになったならば、ここで筋肉の肥大はストップします。
それ以上に筋肉量がほしいと望むならば、あとはマシンやフリーウエイトといった器具を使うしか方法はないのです。
これは、筋肉を大きくする決定要因が「負荷」にあることが理由になります。つまり、器具を使わずに筋肉を大きくするのには限界があるということが言えるのです。ベンチプレスで150kgぐらいの重さを上げたいと目標にするならば、それなりの負荷を使ったトレーニングが必要となります。体重が70kgぐらいの人が自重トレーニングをしていても負荷は全然足りないですよね。筋肉を大きくしたいのであれば、自重トレーニングの目標は「30回」と定めて、最中的には器具に移行することを考えていた方がよいでしょう。まだ30回できない人は、回数が増えるごとに筋肉は大きくなりますので、30回が簡単にできるようになるまでは今のトレーニングを継続して、軽くこなせるようになってから器具を使った負荷の大きいトレーニングを考えましょう。
子供がトレーニングをどんどん行うと成長に問題はあるの?
自重トレーニングは、前述したように30回までは筋肉を大きくできますし、効果的な筋力トレーニングのひとつです。しかし、トレーニングによって筋肉が太く強くなるのは、基本的には思春期を過ぎたあたりの年齢からになります。それならば、小学生が筋力トレーニングを行っても意味はないのでしょうか?ボディビルダーのような筋肉がもりもりと隆起することはほぼありませんが、子供がトレーニングを行う場合は、まずはケガをしない体づくりを目指しましょう。これを目的とするならば自重トレーニングは大きな意味を持つトレーニングになります。
筋力の未発達によるケガが増えている
子供らしい運動というと、縄跳びや跳び箱を思い浮かべる人も多いでしょう。これらの運動は、大きな負荷がかかっていないように見えますが、実はジャンプの瞬間に大きな筋力発揮が起こっているため、筋力が発達していない子供が行うと、骨や筋肉に大きなストレスがかかってしまいケガをする危険性があります。
近年、外で遊ぶ子供を見かけることが少なくなりましたが、外で遊ぶ=筋力の発達の機会が減った子供の縄跳びや跳び箱で骨折するケースも増えているようです。ゲームやパソコンなどの室内遊びが増えている今、子供らしい運動や、体の基礎をつくるための機会がとても重要だといえます。
そこで、子供の体づくりとしておすすめな「自重トレーニング」の出番です。たとえばスクワットですが、縄跳びや跳び箱に比べると、パッと見はトレーニングっぽく大変そうに見えますが、ジャンプをするわけではありませんし、筋力発揮の仕方はなだらかで爆発的に大きな力を使う動作ではありません。よく行う、腹筋や背筋も、体幹を鍛えて体の芯をつくるには非常に効果的だといえます。筋力が弱いうちは、腕立て伏せもヒザをついて負荷を減らしたり、懸垂も脚を付いた斜め懸垂でも十分です。このような基本的な動きによって、しっかりと筋肉を使えるようにしてから、縄跳びや跳び箱のような運動をすることで、ケガを防げるでしょう。
思春期や成長期に激しい運動はあまり行わない方がいい理由とは
ホルモン分泌が男性と女性に分かれて身長が伸びる思春期や成長期の子供にも、激しいジャンプを繰り返すような運動はあまり行わない方がいいといえます。骨に対して、瞬間的に重い負荷をかけてしまうと、成長軟骨という部分がつぶれてしまい、骨の成長を妨げてしまうと言われています。小さなころからトレーニングを繰り返している運動選手に低身長の人が多いのはこれが理由でしょう。
激しい運動を行うよりも、むしろ自重トレーニングでじっくりと筋肉の働きを強化しながら、しっかりとした筋力発揮ができるように鍛えていく方が、内分泌系も強く活性化し、体が大きくなったり身長が伸びる刺激になると考えられます。
スクワットのようにやんわりとした力を筋肉に発揮させることで、筋肉の基本的な能力を高めたり、成長のために必要なホルモンの分泌を促したりする目的ならば、子供の自重トレーニングは十分に効果があるといえます。逆に、重い負荷をかけるようなトレーニングは、子供の成長を妨げてしまう可能性があると言えるでしょう。
バーベルとダンベルってトレーニングするならどっちがいいの?
ダンベルはバーベルに比べて小さいため、動きの制限が少なくどんな軌道でも持ち上げられる器具です。トレーニングの際は、自分で決めた軌道にそって、ゆらゆらと揺れないようにまっすぐに持ち上げなくてはいけません。ということは、ダンベルの方がたくさんの細かい筋肉が必要だといえます。
細かい筋肉を使わないといけないということは、持ち上げられる負荷は小さくなります。例えば、ベンチプレスで100kg持ち上げられる人が、ダンベルを片手に50kgずつ持ってプレスをするのはできないのです。大体両手で3分の2くらいの重さで、片手だと30kgくらいがMAXになるでしょう。この負荷の大きさの違いがダンベルとバーベルの違いの1つです。
また、ダンベルにはバーというものがない(持ち手の短いバーはありますが)ので、バーベルを使ったベンチプレスよりも低く下ろすことができます。バーベルでベンチプレスを行うと、胸に当たってしまうので限界がありますよね。しかし、この邪魔なバーがないため、関節の可動域がはるかに広くなるのです。その分筋肉が大きく動くため、エクササイズとしてはダンベルプレスの方がベンチプレスよりも向いているといえます。
ただしダンベルプレスにも難点があります。ダンベルプレスは、具体的な効果がはっきりしにくいのです。おなじ重さのダンベルでも、持ち上げる軌道が少し違ったり、可動域が狭くなるだけでパフォーマンスが大きく変わってきます。そのため、トレーニングの記録としてばらつきが生まれやすくなり、明確な指標がつかみにくいのです。トレーニングを行っていて前よりも回数が増えたり重い重さを上げられるようになるというのは、モチベーションを保つのに有効だといえますので、これは非常に苦しいことでしょう。例えば、ある時2.5kg重いダンベルを持ち上げられるようになったとしましょう。その時は「やった!」とモチベーションが上がると思います。しかし、ちょっと持ち方を変えるとあげられなくなってしまうのです。
モチベーションという視点で考えるならば、バーベルをメインに考えてダンベルは補助的に使った方がよいでしょう。
マシンとフリーウエイトトレーニング効果に違いはある?
マシントレーニングの利点は、技術があまり必要がないのと安全性が確保されているという2点です。イスの高さを調節し、座って目の前にある棒を押したり引いたりする動きが基本になりますので、最初はトレーナーにやり方を教わるにしろ、そこまで難しいことはなく一人で行うこともできるでしょう。動作自体もレールなどでガイドされているので、変な動きをすることがなくケガの心配も少ないのがマシントレーニングです。
フリーウエイトは難しい?
フリーウエイトはというと危険性と難しさがあります。フリーですので、ガイドもないため自分の好きなように動かすことができます。これは、間違ったフォームでトレーニングを行ってしまうということも考えられますので、無理に動かした結果ケガをしてしまうことも考えられます。そのため、正しいフォームやダンベル・バーベルの動かし方などをしっかりとトレーナーに習う必要がありますし、フリーウエイトを行う際は、慣れている人でも一人ではなく必ず2人以上で危険がないか見て行うのが通常です。正しいフォームを習得するまでには1~2年はかかると考えてもいいでしょう。
そのかわり、フリーウエイトには次のような利点があります。動きをガイドするレールのようなものはないので、実際におこなうスポーツの筋力発揮の場面に近い状態でトレーニングができます。バーベル1本あれば、何十種類ものトレーニングを行えるのです。マシンは大きな場所を摂りますが、バーベル一本ならばちょっと隅に置いておくこともできるのでスペース効率もよいでしょう。そして、もっとも重要なポイントですが、トレーニング効果がマシンよりもフリーウエイトの方がずっと大きいのです。
フリーウエイトは、当たり前ですが上げ下げする際の荷重は同じです。ところが、マシンにはギアやレールがあるため、どうしても摩擦が起こるため、どんなに性能がいいマシンでも、下ろす時の負荷が85%ほどに落ちてしまうのです。それを補うために、マシントレーニングを行う際は、下ろす時にしっかりと筋肉を働かせることを意識する必要があります。
マシンだとトレーニング効果はないの?
では、マシントレーニングに効果がないのかというとそんなことはありません。マシンは、安全性が高く心理的なストレスも少ないため、フリーウエイトに比べてセット間のインターバルを短くすることができます。30秒~1分のインターバルで、どんどんとトレーニングをこなしていったり、ノーインターバルで負荷を落としていくディセンディング法とテクニックも使えます。
ディセンディング法とは、たとえば100kgを上げていた場合、上がらなくなった時点で80kgに落とし、トレーニングを続け、上がらなくなった時点で60kgに落として再度上げるというような方法です。この方法を使うならば、ピンを差し込む位置を変えるだけで負荷を変えられるようなマシンが適しています。
この様な工夫をすることでマシンでもトレーニングの質を高めることができます。
マシントレーニングを行う際の注意点とは
トレーニングの普及とともに、トレーニング用のマシンも工夫や改良を重ねて発展してきました。しかし、発展していくにつれて問題も顕在化してきたといえます。
マシンを利用したトレーニングは、フリーウエイトのトレーニングと同じような動作をしていても、使う筋肉の種類が少なくなる傾向があります。というのも、マシンにはレールなどのガイドがあるため、動作の軌道をリードしてくれるからです。安全性が高く、間違った動きにはならないので初心者にはよいのですが、リードがあるということは、ある特定の筋肉の力を発揮すればできてしまい、どの位の重さをどういう軌道で持ち上げるかといったことを考える必要がないため、フリーウエイトと比べて使う筋肉が少なくて良くなるのです。
ヒザを伸展させるマシンならば、大腿四頭筋だけを使っていればできます。しかし、筋肉の働きを考えるとこの動かし方は非常に負担のかかる動きなのです。現実のヒザの伸展運動では、大腿四頭筋の反対側にあるハムストリングスも同時に力を出すことによってヒザを固定しています。もしも、現実の動きで大腿四頭筋だけで力をだしてヒザを伸ばすと、ヒザが外れてしまう危険もあるのです。マシントレーニングではガイドがあるのでそんなことはないのですが、これではちょっと実際に使う筋肉の動きとは違いますよね。
今までは、マシントレーニングを行う際は体幹をベルトなどで固定する方法が主とされていましたが、最近は体の芯の部分は関節を安定化させるためにも体は固定しないで、小さな筋肉も一緒に鍛え実際の動作に近い動きにしようという方法が進められています。といっても、これはフリーウエイトならば簡単にできてしまうのですが(笑)
ある特定の筋肉を狙ってきたえるのであれば、マシントレーニングが非常に有効です。しかし、マシンだけに頼ってしまうと、インナーマッスルを鍛えることができず、ケガの原因になってしまう可能性もあります。一見合理的にみえるマシントレーニングにも落とし穴はあるのです。
こういったデメリットも理解して、そのうえでインナーマッスルを意識しながらマシンを使ったり、フリーウエイトや動作を安定化するための筋トレと組み合わせることで、より効果的に、より安全に筋力アップを図ることができるでしょう。
まとめ
今回ご紹介したように、目指す体や目標によってどのトレーニング方法が自分に一番合っているのかは異なります。
もちろんどのトレーニングを選べば筋肉が付きやすいのか、どんな器具を使えばいいのかというのも目指す体や目標によって違いますので、自分に合ったトレーニング方法をトレーナーと一緒に見つけていきましょう。
http://bodyke-live.com/training/training-dumbbell-barbell-machine-necessary/http://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2018/01/cristian-baron-27345-e1514871309444-1024x642.jpghttp://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2018/01/cristian-baron-27345-e1514871309444-150x150.jpgトレーニング考え方トレーニングを行う上で、自分の体重を使った「自重トレーニング」、マシンを使った「マシントレーニング」、ダンベルやバーベルを使った「ダンベルトレーニング」「バーベルトレーニング」などさまざまな方法がありますが、どのトレーニングが一番効果的なのか知っていますか?自重トレーニイングは自分の体重だけですが、ダンベルやバーベル、マシンはさらに負荷をかけるためトレーニングをしていて苦しいでしょう。しかし、なぜこのような負荷をかけた方がいいのか、これにはちゃんと理由があるのです。ただ漠然とトレーニングをこなしているよりも、どのような効果があるのか知っていると効果も上がりますし、トレーニングのやり方もおのずとかわってくるものです。今回は、トレーニングにおける、「ダンベル・バーベル・マシン」などの器具についてご紹介致しましょう。ボディビルダーのような体を目指すならば自重トレーニングだけでは難しい腕立て伏せや懸垂、スクワットなどの自重を使ったトレーニングを続けているだけでもそれなりに筋肉はつきますししっかりとした肉体が作れます。しかし、ボディビルダーのような筋肉の凹凸がはっきりとしている体を作ろうと思うと自重トレーニングでは残念ながら難しいのです…。はっきり言ってしまうと、自重トレーニングだけでボディビルのコンテストに出るのは不可能だといってもいいでしょう。ボディビルダーのような体を作ろうとすると、筋肉の肥大化が目標となります。このように筋肉を大きくしたい場合は、どうしてもあるレベル以上の負荷が必要となります。その負荷は自重だけでは足りないのです。たとえば、腕立て伏せで大胸筋を鍛えるとしましょう。30回以上できるようになったら筋肉はそれ以上肥大は望めないのです。回数を増やすことはもちろんできるでしょう。しかし、回数を増やしていっても、筋持久力は伸びるのですが、50~60回行っていても自重のトレーニングだけで筋肉のサイズアップは難しいのです。ひとつだけ方法をあげるとしたならば、「スロートレーニング」があげられます。今まで通りの普通の腕立て伏せで30回行えるようになったならば、動きをスローに変えてみてください。すると、驚くことに10回程度しか腕立て伏せができないでしょう。そういうものです(笑)ここからスローな動きのまま30回腕立て伏せが出来るようにトレーニングを積んでいきます。そして、30回、40回、50回と腕立て伏せができるようになったならば、ここで筋肉の肥大はストップします。それ以上に筋肉量がほしいと望むならば、あとはマシンやフリーウエイトといった器具を使うしか方法はないのです。これは、筋肉を大きくする決定要因が「負荷」にあることが理由になります。つまり、器具を使わずに筋肉を大きくするのには限界があるということが言えるのです。ベンチプレスで150kgぐらいの重さを上げたいと目標にするならば、それなりの負荷を使ったトレーニングが必要となります。体重が70kgぐらいの人が自重トレーニングをしていても負荷は全然足りないですよね。筋肉を大きくしたいのであれば、自重トレーニングの目標は「30回」と定めて、最中的には器具に移行することを考えていた方がよいでしょう。まだ30回できない人は、回数が増えるごとに筋肉は大きくなりますので、30回が簡単にできるようになるまでは今のトレーニングを継続して、軽くこなせるようになってから器具を使った負荷の大きいトレーニングを考えましょう。 子供がトレーニングをどんどん行うと成長に問題はあるの?自重トレーニングは、前述したように30回までは筋肉を大きくできますし、効果的な筋力トレーニングのひとつです。しかし、トレーニングによって筋肉が太く強くなるのは、基本的には思春期を過ぎたあたりの年齢からになります。それならば、小学生が筋力トレーニングを行っても意味はないのでしょうか?ボディビルダーのような筋肉がもりもりと隆起することはほぼありませんが、子供がトレーニングを行う場合は、まずはケガをしない体づくりを目指しましょう。これを目的とするならば自重トレーニングは大きな意味を持つトレーニングになります。筋力の未発達によるケガが増えている子供らしい運動というと、縄跳びや跳び箱を思い浮かべる人も多いでしょう。これらの運動は、大きな負荷がかかっていないように見えますが、実はジャンプの瞬間に大きな筋力発揮が起こっているため、筋力が発達していない子供が行うと、骨や筋肉に大きなストレスがかかってしまいケガをする危険性があります。近年、外で遊ぶ子供を見かけることが少なくなりましたが、外で遊ぶ=筋力の発達の機会が減った子供の縄跳びや跳び箱で骨折するケースも増えているようです。ゲームやパソコンなどの室内遊びが増えている今、子供らしい運動や、体の基礎をつくるための機会がとても重要だといえます。そこで、子供の体づくりとしておすすめな「自重トレーニング」の出番です。たとえばスクワットですが、縄跳びや跳び箱に比べると、パッと見はトレーニングっぽく大変そうに見えますが、ジャンプをするわけではありませんし、筋力発揮の仕方はなだらかで爆発的に大きな力を使う動作ではありません。よく行う、腹筋や背筋も、体幹を鍛えて体の芯をつくるには非常に効果的だといえます。筋力が弱いうちは、腕立て伏せもヒザをついて負荷を減らしたり、懸垂も脚を付いた斜め懸垂でも十分です。このような基本的な動きによって、しっかりと筋肉を使えるようにしてから、縄跳びや跳び箱のような運動をすることで、ケガを防げるでしょう。思春期や成長期に激しい運動はあまり行わない方がいい理由とはホルモン分泌が男性と女性に分かれて身長が伸びる思春期や成長期の子供にも、激しいジャンプを繰り返すような運動はあまり行わない方がいいといえます。骨に対して、瞬間的に重い負荷をかけてしまうと、成長軟骨という部分がつぶれてしまい、骨の成長を妨げてしまうと言われています。小さなころからトレーニングを繰り返している運動選手に低身長の人が多いのはこれが理由でしょう。激しい運動を行うよりも、むしろ自重トレーニングでじっくりと筋肉の働きを強化しながら、しっかりとした筋力発揮ができるように鍛えていく方が、内分泌系も強く活性化し、体が大きくなったり身長が伸びる刺激になると考えられます。スクワットのようにやんわりとした力を筋肉に発揮させることで、筋肉の基本的な能力を高めたり、成長のために必要なホルモンの分泌を促したりする目的ならば、子供の自重トレーニングは十分に効果があるといえます。逆に、重い負荷をかけるようなトレーニングは、子供の成長を妨げてしまう可能性があると言えるでしょう。バーベルとダンベルってトレーニングするならどっちがいいの?ダンベルはバーベルに比べて小さいため、動きの制限が少なくどんな軌道でも持ち上げられる器具です。トレーニングの際は、自分で決めた軌道にそって、ゆらゆらと揺れないようにまっすぐに持ち上げなくてはいけません。ということは、ダンベルの方がたくさんの細かい筋肉が必要だといえます。細かい筋肉を使わないといけないということは、持ち上げられる負荷は小さくなります。例えば、ベンチプレスで100kg持ち上げられる人が、ダンベルを片手に50kgずつ持ってプレスをするのはできないのです。大体両手で3分の2くらいの重さで、片手だと30kgくらいがMAXになるでしょう。この負荷の大きさの違いがダンベルとバーベルの違いの1つです。また、ダンベルにはバーというものがない(持ち手の短いバーはありますが)ので、バーベルを使ったベンチプレスよりも低く下ろすことができます。バーベルでベンチプレスを行うと、胸に当たってしまうので限界がありますよね。しかし、この邪魔なバーがないため、関節の可動域がはるかに広くなるのです。その分筋肉が大きく動くため、エクササイズとしてはダンベルプレスの方がベンチプレスよりも向いているといえます。ただしダンベルプレスにも難点があります。ダンベルプレスは、具体的な効果がはっきりしにくいのです。おなじ重さのダンベルでも、持ち上げる軌道が少し違ったり、可動域が狭くなるだけでパフォーマンスが大きく変わってきます。そのため、トレーニングの記録としてばらつきが生まれやすくなり、明確な指標がつかみにくいのです。トレーニングを行っていて前よりも回数が増えたり重い重さを上げられるようになるというのは、モチベーションを保つのに有効だといえますので、これは非常に苦しいことでしょう。例えば、ある時2.5kg重いダンベルを持ち上げられるようになったとしましょう。その時は「やった!」とモチベーションが上がると思います。しかし、ちょっと持ち方を変えるとあげられなくなってしまうのです。モチベーションという視点で考えるならば、バーベルをメインに考えてダンベルは補助的に使った方がよいでしょう。 マシンとフリーウエイトトレーニング効果に違いはある?マシントレーニングの利点は、技術があまり必要がないのと安全性が確保されているという2点です。イスの高さを調節し、座って目の前にある棒を押したり引いたりする動きが基本になりますので、最初はトレーナーにやり方を教わるにしろ、そこまで難しいことはなく一人で行うこともできるでしょう。動作自体もレールなどでガイドされているので、変な動きをすることがなくケガの心配も少ないのがマシントレーニングです。フリーウエイトは難しい?フリーウエイトはというと危険性と難しさがあります。フリーですので、ガイドもないため自分の好きなように動かすことができます。これは、間違ったフォームでトレーニングを行ってしまうということも考えられますので、無理に動かした結果ケガをしてしまうことも考えられます。そのため、正しいフォームやダンベル・バーベルの動かし方などをしっかりとトレーナーに習う必要がありますし、フリーウエイトを行う際は、慣れている人でも一人ではなく必ず2人以上で危険がないか見て行うのが通常です。正しいフォームを習得するまでには1~2年はかかると考えてもいいでしょう。そのかわり、フリーウエイトには次のような利点があります。動きをガイドするレールのようなものはないので、実際におこなうスポーツの筋力発揮の場面に近い状態でトレーニングができます。バーベル1本あれば、何十種類ものトレーニングを行えるのです。マシンは大きな場所を摂りますが、バーベル一本ならばちょっと隅に置いておくこともできるのでスペース効率もよいでしょう。そして、もっとも重要なポイントですが、トレーニング効果がマシンよりもフリーウエイトの方がずっと大きいのです。フリーウエイトは、当たり前ですが上げ下げする際の荷重は同じです。ところが、マシンにはギアやレールがあるため、どうしても摩擦が起こるため、どんなに性能がいいマシンでも、下ろす時の負荷が85%ほどに落ちてしまうのです。それを補うために、マシントレーニングを行う際は、下ろす時にしっかりと筋肉を働かせることを意識する必要があります。マシンだとトレーニング効果はないの?では、マシントレーニングに効果がないのかというとそんなことはありません。マシンは、安全性が高く心理的なストレスも少ないため、フリーウエイトに比べてセット間のインターバルを短くすることができます。30秒~1分のインターバルで、どんどんとトレーニングをこなしていったり、ノーインターバルで負荷を落としていくディセンディング法とテクニックも使えます。ディセンディング法とは、たとえば100kgを上げていた場合、上がらなくなった時点で80kgに落とし、トレーニングを続け、上がらなくなった時点で60kgに落として再度上げるというような方法です。この方法を使うならば、ピンを差し込む位置を変えるだけで負荷を変えられるようなマシンが適しています。この様な工夫をすることでマシンでもトレーニングの質を高めることができます。 マシントレーニングを行う際の注意点とはトレーニングの普及とともに、トレーニング用のマシンも工夫や改良を重ねて発展してきました。しかし、発展していくにつれて問題も顕在化してきたといえます。マシンを利用したトレーニングは、フリーウエイトのトレーニングと同じような動作をしていても、使う筋肉の種類が少なくなる傾向があります。というのも、マシンにはレールなどのガイドがあるため、動作の軌道をリードしてくれるからです。安全性が高く、間違った動きにはならないので初心者にはよいのですが、リードがあるということは、ある特定の筋肉の力を発揮すればできてしまい、どの位の重さをどういう軌道で持ち上げるかといったことを考える必要がないため、フリーウエイトと比べて使う筋肉が少なくて良くなるのです。ヒザを伸展させるマシンならば、大腿四頭筋だけを使っていればできます。しかし、筋肉の働きを考えるとこの動かし方は非常に負担のかかる動きなのです。現実のヒザの伸展運動では、大腿四頭筋の反対側にあるハムストリングスも同時に力を出すことによってヒザを固定しています。もしも、現実の動きで大腿四頭筋だけで力をだしてヒザを伸ばすと、ヒザが外れてしまう危険もあるのです。マシントレーニングではガイドがあるのでそんなことはないのですが、これではちょっと実際に使う筋肉の動きとは違いますよね。今までは、マシントレーニングを行う際は体幹をベルトなどで固定する方法が主とされていましたが、最近は体の芯の部分は関節を安定化させるためにも体は固定しないで、小さな筋肉も一緒に鍛え実際の動作に近い動きにしようという方法が進められています。といっても、これはフリーウエイトならば簡単にできてしまうのですが(笑)ある特定の筋肉を狙ってきたえるのであれば、マシントレーニングが非常に有効です。しかし、マシンだけに頼ってしまうと、インナーマッスルを鍛えることができず、ケガの原因になってしまう可能性もあります。一見合理的にみえるマシントレーニングにも落とし穴はあるのです。こういったデメリットも理解して、そのうえでインナーマッスルを意識しながらマシンを使ったり、フリーウエイトや動作を安定化するための筋トレと組み合わせることで、より効果的に、より安全に筋力アップを図ることができるでしょう。 まとめ今回ご紹介したように、目指す体や目標によってどのトレーニング方法が自分に一番合っているのかは異なります。もちろんどのトレーニングを選べば筋肉が付きやすいのか、どんな器具を使えばいいのかというのも目指す体や目標によって違いますので、自分に合ったトレーニング方法をトレーナーと一緒に見つけていきましょう。BodykeLIVE kumi.fukagawa@example.comEditorBodykeLIVE