トレーニングの効果が上がる理想的な手幅とは?
こんにちはパーソナルトレーナーの渡辺です。
トレーニングには自重トレーニングやバーベルなどの負荷を使ったトレーニングなどいくつか種類がありますが、どんな種目においても正しい姿勢というのは存在します。
逆に言うと、正しくない姿勢でトレーニングを行っても効果は半減してしまうので、せっかくトレーニングをするならば正しい姿勢で行うのが良い…
いいえ、正しい姿勢を身につけなくてはなりません!
しかし、実際の正しい姿勢とはどのようなものかといわれると、体を丸めすぎたり、そらしすぎすぎたりしないということはわかっていても細かいところまでは知らないという人の方が多いでしょう。
今回は、バーベルを持つ手の幅、スクワットを行う際の足の幅についてご紹介いたします。
バーベルを持つ手幅は広すぎても狭すぎてもダメ!
バーベルをもって行うトレーニングは多くありますが、その中でベンチプレスを例にとってみていきましょう。
バーベルという重い負荷を持ち上げようとするならば、大胸筋の力、つまりは肩を内側に回す筋力が重要になります。
バーベルを持つグリップが肩幅と全く同じ幅の場合は「てこ」の原理で肩を回す力はほとんど働きません。
ということは、肩幅と同じ幅の場合は主にひじの伸筋である上腕三頭筋の力でバーベルをあげているということなのです。
この状態では、力ずくで持ち上げていますので持ち上げられる負荷には限度があります。
肩を内側に回す力の大きさはどのように決まるかというと、グリップの幅が肩幅からどのくらい離れているかです。
大胸筋をしっかり使おうと思うのならば、必ず肩幅より広くしなければいけません。
広くすれば広くするほど大胸筋を使っているということになります。
広ければ広いほど大胸筋を使っているとは言いますが、広すぎてはいけません。
完全に手を広げた状態では力は入らないですよね。
何事にも限度があります。
ベンチプレスのパフォーマンスが最も強いポイントは?といいますと「肩幅の1.6倍」という研究結果が出ています。
肩幅の1.6倍の幅でバーベルを持つと、大胸筋が約70%、上腕三頭筋や三角巾が残りの30%を担当している状態になります。
肩幅の1.6倍という幅を、大胸筋・上腕三頭筋・三角筋がバランスよく鍛えられる効率的な手の幅として覚えておきましょう。
もしも、持ち手を広げすぎた状態でトレーニングを行った場合、手首に負担がかかりすぎて予期せぬケガにつながってしまうことがあります。
最も効率的で広くできる幅を肩幅の1.6倍だと考えて、あとは目的に応じて幅を狭くしていくと良いでしょう。
たとえば、大胸筋よりも上腕三頭筋を強めに鍛えておきたいと考えるならば、少し手幅を狭めにしてみましょう。
肩幅の広さでバーベルを持つと、理論的には大胸筋の働きはゼロとなってしまいますが、バーベルを下ろすときには肩の真上よりも少し下になるため、実際には大胸筋の力も使っています。
割合でいうと、上腕三頭筋が60%、大胸筋が40%程度になります。
数値で見ると0ということではないので、まったく鍛えられないわけじゃないならばいいじゃないと考える人もいるかもしれません。
しかしあくまでも効率的なベンチプレスのトレーニングと考えるならば、肩幅より広くして大胸筋をしっかりと鍛えるようにするのがおすすめです。
スクワットをするなら理想的な足幅を知ろう
スクワットはベンチプレスと比べて複雑なトレーニングです。
そのため、理想的な足幅を決定するのはなかなか難しい種目です。
基本的には、足幅が狭いスクワットほど、大腿四頭筋やハムストリングス、大臀筋をよく使う運動になります。
足幅が狭い上体でスクワットをすると、脊柱起立筋にも効きます。
逆に、足幅を広くすればするほど、上体が立ち上がりますので、脊柱起立筋にかかる負担は少なくなります。
そのため、重い負荷をかついでスクワットをするならば、足幅を広めにとって、上体があまり前に傾かないように気を付けて腰を落とすようにするのが良いでしょう。
しかし、足幅を広くすると負荷のかかる筋肉が少し異なってきます。
足幅が狭い時にはハムストリングスに負荷がかかりますが、足幅を広くすると内転筋(太ももの内側)を使うようになるのです。
ベンチプレスでは、「肩幅の1.6倍」が効率よく鍛えられる手の幅という目安があります。
しかし、スクワットの足幅はベンチプレスほどこれ!
という足幅はありません。一応、肩幅ぐらいが良いと考えられていますが、肩幅よりも広くとも狭くとも大丈夫なのです。
広さによって鍛えるポイントが変わってくるため、足幅は人それぞれ鍛えたい部分に合わせて設定すると良いでしょう。
ポイントとして3つだけ覚えておいてください。
- ミディアムスタンス:肩幅
- ナロースタンス:股関節の幅
- ワイドスタンス:80cm程度(大人の場合)
この3種類を覚えておけば十分です。内転筋を鍛えたい人や、パワーリフティングで重い負荷を上げたいという人は、スタンスを広めにとった方が良いでしょう。
大腿四頭筋・ハムストリングス・大臀筋をバランスよく鍛えたいと考えているならば、足幅は少し狭めにしてスクワットをするのがベストです。
どこの筋肉を重点的に鍛えたいのかということを考えて、足幅を使い分けるようにしましょう。
まとめ
バーベルを握る位置も、スクワットの際の足の幅もどちらも基本的な幅を知り、あとは自分の鍛えたい箇所に合わせて少しずつ幅を変えるのがベストな方法です。
今回は、基本的な幅をご紹介いたしましたので、ご自身のトレーニングに合わせて効率的な幅に手や足を広げて運動するようにしましょう!
http://bodyke-live.com/training/ideal-width-to-increase-training-effectiveness/http://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2018/01/brad-neathery-303621-e1517397731201-1024x642.jpghttp://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2018/01/brad-neathery-303621-e1517397731201-150x150.jpgトレーニング基礎知識こんにちはパーソナルトレーナーの渡辺です。トレーニングには自重トレーニングやバーベルなどの負荷を使ったトレーニングなどいくつか種類がありますが、どんな種目においても正しい姿勢というのは存在します。逆に言うと、正しくない姿勢でトレーニングを行っても効果は半減してしまうので、せっかくトレーニングをするならば正しい姿勢で行うのが良い…いいえ、正しい姿勢を身につけなくてはなりません!しかし、実際の正しい姿勢とはどのようなものかといわれると、体を丸めすぎたり、そらしすぎすぎたりしないということはわかっていても細かいところまでは知らないという人の方が多いでしょう。今回は、バーベルを持つ手の幅、スクワットを行う際の足の幅についてご紹介いたします。バーベルを持つ手幅は広すぎても狭すぎてもダメ!バーベルをもって行うトレーニングは多くありますが、その中でベンチプレスを例にとってみていきましょう。バーベルという重い負荷を持ち上げようとするならば、大胸筋の力、つまりは肩を内側に回す筋力が重要になります。バーベルを持つグリップが肩幅と全く同じ幅の場合は「てこ」の原理で肩を回す力はほとんど働きません。ということは、肩幅と同じ幅の場合は主にひじの伸筋である上腕三頭筋の力でバーベルをあげているということなのです。この状態では、力ずくで持ち上げていますので持ち上げられる負荷には限度があります。肩を内側に回す力の大きさはどのように決まるかというと、グリップの幅が肩幅からどのくらい離れているかです。大胸筋をしっかり使おうと思うのならば、必ず肩幅より広くしなければいけません。広くすれば広くするほど大胸筋を使っているということになります。広ければ広いほど大胸筋を使っているとは言いますが、広すぎてはいけません。完全に手を広げた状態では力は入らないですよね。何事にも限度があります。ベンチプレスのパフォーマンスが最も強いポイントは?といいますと「肩幅の1.6倍」という研究結果が出ています。肩幅の1.6倍の幅でバーベルを持つと、大胸筋が約70%、上腕三頭筋や三角巾が残りの30%を担当している状態になります。肩幅の1.6倍という幅を、大胸筋・上腕三頭筋・三角筋がバランスよく鍛えられる効率的な手の幅として覚えておきましょう。もしも、持ち手を広げすぎた状態でトレーニングを行った場合、手首に負担がかかりすぎて予期せぬケガにつながってしまうことがあります。最も効率的で広くできる幅を肩幅の1.6倍だと考えて、あとは目的に応じて幅を狭くしていくと良いでしょう。たとえば、大胸筋よりも上腕三頭筋を強めに鍛えておきたいと考えるならば、少し手幅を狭めにしてみましょう。肩幅の広さでバーベルを持つと、理論的には大胸筋の働きはゼロとなってしまいますが、バーベルを下ろすときには肩の真上よりも少し下になるため、実際には大胸筋の力も使っています。割合でいうと、上腕三頭筋が60%、大胸筋が40%程度になります。数値で見ると0ということではないので、まったく鍛えられないわけじゃないならばいいじゃないと考える人もいるかもしれません。しかしあくまでも効率的なベンチプレスのトレーニングと考えるならば、肩幅より広くして大胸筋をしっかりと鍛えるようにするのがおすすめです。 スクワットをするなら理想的な足幅を知ろうスクワットはベンチプレスと比べて複雑なトレーニングです。そのため、理想的な足幅を決定するのはなかなか難しい種目です。基本的には、足幅が狭いスクワットほど、大腿四頭筋やハムストリングス、大臀筋をよく使う運動になります。足幅が狭い上体でスクワットをすると、脊柱起立筋にも効きます。逆に、足幅を広くすればするほど、上体が立ち上がりますので、脊柱起立筋にかかる負担は少なくなります。そのため、重い負荷をかついでスクワットをするならば、足幅を広めにとって、上体があまり前に傾かないように気を付けて腰を落とすようにするのが良いでしょう。しかし、足幅を広くすると負荷のかかる筋肉が少し異なってきます。足幅が狭い時にはハムストリングスに負荷がかかりますが、足幅を広くすると内転筋(太ももの内側)を使うようになるのです。ベンチプレスでは、「肩幅の1.6倍」が効率よく鍛えられる手の幅という目安があります。しかし、スクワットの足幅はベンチプレスほどこれ!という足幅はありません。一応、肩幅ぐらいが良いと考えられていますが、肩幅よりも広くとも狭くとも大丈夫なのです。広さによって鍛えるポイントが変わってくるため、足幅は人それぞれ鍛えたい部分に合わせて設定すると良いでしょう。ポイントとして3つだけ覚えておいてください。ミディアムスタンス:肩幅 ナロースタンス:股関節の幅 ワイドスタンス:80cm程度(大人の場合)この3種類を覚えておけば十分です。内転筋を鍛えたい人や、パワーリフティングで重い負荷を上げたいという人は、スタンスを広めにとった方が良いでしょう。大腿四頭筋・ハムストリングス・大臀筋をバランスよく鍛えたいと考えているならば、足幅は少し狭めにしてスクワットをするのがベストです。どこの筋肉を重点的に鍛えたいのかということを考えて、足幅を使い分けるようにしましょう。 まとめバーベルを握る位置も、スクワットの際の足の幅もどちらも基本的な幅を知り、あとは自分の鍛えたい箇所に合わせて少しずつ幅を変えるのがベストな方法です。今回は、基本的な幅をご紹介いたしましたので、ご自身のトレーニングに合わせて効率的な幅に手や足を広げて運動するようにしましょう!パーソナルトレーナー 渡辺開人 yytk14@gmail.comEditor<ベストボディジャパン 入賞、ミスターモデルジャパン東北大会4位入賞> 小学校の時からラグビーを始め、高校の時にウエイトトレーニングに出会う。トレーニングをすることによって身体が変化していくのが楽しくなり、日本最大級のカッコいい身体を競うコンテストベストボディジャパンに出場し入賞。フィットネスの楽しさをもっと伝えたいとBodyke トレーナーとなる。BodykeLIVE