後ろ向きで座っている女性

こんにちはパーソナルトレーナーの渡辺です。

体幹トレーニングやコアトレーニングを始めるとき、皆さんはその前の準備をちゃんと行っていますか?

トレーニングを行う前にはきちんとした準備が必要です。

自身の姿勢を確認したり、本来の姿勢との違いを見つけたりする「モニタリング」や、

鍛える前に体を整えることで動作の改善を図る「リセットコンディショニング・アクティブコンディショニング」。

体幹トレーニングやコアトレーニングの効果をより高めるための事前準備を行うことはとても大切かつ基本のメソッドになります。

今回はそんな「モニタリング」「リセットコンディショニング・アクティブコンディショニング」について、どのようなものなのか仕組みなどをご紹介していきましょう。

体幹が整うことで姿勢は良くなる

体幹トレーニングには正しい姿勢というものがとても重要なポイントになってきます。ここで、まず正しい姿勢とはどういったものなのかを確認していきましょう。

体幹というのは背骨が中心になっています。その背骨の並びは、横から見るときれいなS字カーブを描いています。このS字は正面から見ると真っ直ぐに伸びています。

しかしながら、背骨の並びを自分で判断するというのはかなり難しいと思います。

そこで、ご自身で観察し、自分の姿勢を感じることができる方法をいくつかご紹介しましょう。

この方法を「モニタリング」と呼んでいます。

さらに、体幹をしっかりと使えているかどうかは、あなた自身のスタイルがそれを示している場合もあります。

体幹が上手く使えていないと、横から見た時に、頭が前に出ている、肩が前に丸まり猫背になっている、反り腰やポッコリおなかになっていたりします

また、前から見たときも、肩の高さやウエストのくびれ方の左右差、腰の高さ、ひざの高さの左右差などに現れます。

自分自身のスタイルを鏡などで観察しながら、体感のバランスを考えていきましょう。

体幹の筋肉を使いすぎていたり、もしくは使えていなかったりというアンバランスな部分があると、それが原因でスタイルは崩れてしまいます。

つまり、体幹が整うことで、おのずと姿勢も良くなるということです。

 

「モニタリング」で自分の体幹を感じよう

先程も述べたように、自分の体幹、背骨の並びを自身で把握するのは難しいことです。しかし、この「モニタリング」を行えば日常の生活姿勢で体幹が使えているかどうかを観察することができます。これは、言い換えれば日常生活での姿勢で体幹が使えるようにもなりますし、逆に体幹を使えなくすることにもつながります。

私たちは、日々の生活の中で無意識にさまざまな動作を行っています。オフィスでデスクワークをしているときの姿勢、電車に乗っているときの姿勢、階段の上り方や家でくつろいでいるとき、さらにいえば、眠っているときの寝返りなども体幹に影響していきます。私たちは、小さな頃から自分の体を意識的に使っているということは少なく、無意識に動かしています。

座学として学ぶことはあっても、体育の授業などの運動でも正しい動き方を教えてもらうことは少ないと思います。それが長年積み重なっていくと、体にゆがみをつくり、コリやハリなどの不調や、スタイルが崩れてしまう原因につながります。また、その姿勢のゆがみ方次第で、行うべき体幹コンディショニングを選ぶことも可能なので、モニタリングは楽しんで行ってください。

体についているゆがみは、生活のクセの現れです。モニタリングは、ゆがみによって行うコンディショニングを選び、再び改善できたかを知るための方法なのです。

 

コンディショニングって?

コアトレーニングや体幹トレーニングをより効果的に行う上で、「コンディショニング」という行程が重要になってきます。

体を動かすという行為には、科学的な法則が存在します。

一昔前はとにかくトレーニングをこなせば結果が出るという熱血トレーニング方式で耐えて耐えて鍛えていたという人も多かったかと思いますが、本当はがむしゃらに努力するだけでは効果を得ることは難しいということを知っておいていただきたいのです。

その上で、コンディショニングというのは、コアトレーニングや体幹トレーニング。

成功させるための基本となります。ここからは、そんなコンディショニングについて説明していきましょう。

では「コンディショニング」とは具体的に何をすることなのでしょうか。

コンディショニングは、鍛えるのではなく整えるという方法です。

コンディショニングには「リセットコンディショニング」と「アクティブコンディショニング」の2種類が存在しますが、まずリセットコンディショニングについて説明しましょう。

 

リセットコンディショニング

コンディショニングという方法には、これまでの広く知られているトレーニングとは少し違うところがあります。

それは、最初に筋肉の弾力を取り戻し、骨格を元ある位置に戻すという行程を行うからです。

この行程が、リセットコンディショニングと呼ばれているものです。リセットコンディショニングは、筋肉をしっかりと使える状態にする方法です。

リセットコンディショニングの原理は、簡単にいえば寝返りです。

私たち人間は、眠っている間に寝返りをうちます。寝返りをうつという行為は、脳が休んでいるあいだに行うため、筋収縮で力を発揮することなく関節を動かしています

これが筋肉の疲労回復になるのです。

私たちの体は、筋肉を使ったら、その疲労を回復するという仕組みを備えています。

その仕組みが、現代の生活習慣やトレーニングのやり過ぎ、間違った動き方などが原因で、回復できにくくなっているのです。

そこで、リセットコンディショニングの出番です。

リセットコンディショニングをすることで「寝返り」つまり、疲労回復の方法を擬似的に体を脱力して動かすというやり方で再現しているものなのです。

筋肉が働くときは、筋繊維がスライドすることで筋力を発揮しています。

うまくスライドするためには、筋繊維同士のすき間が存在することが大切です。

そのすき間に存在している筋繊維は、筋膜で包まれていて、関節に付着して関節を動かしています。

筋肉を使い過ぎてしまうと、この隙間が狭くなってしまいます。それが原因で、筋肉は硬くなっていくのです。

筋繊維のすき間には、血管や神経が張り巡らされています。

そのため、すき間が狭くなってしまえば、血管を圧迫し、血行不良を起こします。

それ故に、コリやハリが生じてしまうのです。リセットコンディショニングは、筋肉を意識させることなく関節を動かします。

その方法は、他動的に、脱力した状態で関節を手で動かしたり、動かしたい場所以外を動かすことで受動的に動かしたい場所を動かしたりすることです。

つまり、筋力をあえて発揮することなく関節を動かすのです。

その結果、筋繊維と筋繊維のすき間が回復し、血流も改善されます。

リセットコンディショニングは、その関節に関わる全ての筋肉、つまり深層にある筋肉までも回復することができます。

これを行うと、動きがスムーズになり、可動が広がるため体を動かしやすくなり、ゆがみも改善するのです。

リセットコンディショニングを行うポイントは、まずは寝ている状態で重力から体を解放し、横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群の4種類のコアの筋肉をリセットします。

ここで重要なことは、仰向けに寝ることで背骨を重力から解放するという過程で、深層部にあるコアの筋肉の持つ筋肉の弾力を取り戻すことです。

寝たときに背骨が浮いているような状態は、背骨まわりの筋肉がアンバランスになっているのと、コアの機能が低下してS字カーブが崩れていることが原因です。

また、接地面に左右で差がある場合は、体にねじれが生じています。

背骨というのは、本来重力から解放されると湾曲が減少し、背中が床につく状態になるのが理想的な形です。

眠りから覚めて、朝起きたときにこの状態になっていることが望ましいのです。

寝ている最中に筋肉の弾力が取り戻されずに、背中が浮いていると体幹を支えるために表層の筋肉までもが駆り出されることにことになり、疲れはとれません。

さらに、座っている状態で背骨まわりが硬くなり、背筋を伸ばすのがつらいという場合はコアの機能が低下し背すじを支えるための体幹の筋肉が硬くなってしまっています。

これらを解消するためには、背骨を重力から解放させて動くことがポイントです。

背骨まわりの筋肉とコアのリセットは、腕や足を動かして背骨を動かすリセットを用います。

これは必須のリセットコンディショニングなのです。

それでは、リセットコンディショニングのポイントについて少しまとめてみましょう。

  1. 筋肉に意識を向けないこと。
  2. 脱力して、小さく関節を動かすこと。
  3. 硬い筋肉は、さすり、筋肉に圧をかけながら動かすこと。
  4. リセットされた感覚を確認すること。

この4つを大切にして行いましょう。

 

アクティブコンディショニング

リセットコンディショニングで筋肉の弾力を取り戻し、骨格を元の場所に戻したあとには「アクティブコンディショニング」を行います。

アクティブコンディショニングは、使えていない筋肉を使えるようにし、ゆがみのない体で動けるようにするものです。

使えていない筋肉は、反応が悪いため、再教育する必要があるのです。

アクティブコンディショニングは、

きちんと仰向けになる、きちんと座ることができる、きちんと立って動けるように、筋肉を再教育するトレーニングです。

コンディショニングは、リセットコンディショニングとアクティブコンディショニングを必ずセットで行うようにしましょう。

アクティブコンディショニングの要は呼吸をすること、そして息をしっかり吐き出すことです。

まず取り組むべきなのは、赤ちゃんの大泣きの段階です。

これは、言い換えれば強く息を吐くということです。コアトレーニングと体幹トレーニングの要でもありますが、息を吐くことでコアは活性化します。

そのため、息を吐くという行為自体のトレーニングを行います。

初めは、仰向けに寝転がった状態でコアを活性化させましょう。

世の中に多く存在するさまざまなトレーニングで「息を吐きながら行いましょう」という注意ポイントをよく耳にしていると思います。

これは、息を吐くことで、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群で体を支える機能を活性化させて、軸を安定させるという目的があるからです。

しかしながら、長年の姿勢の悪さも相まって、コアが使えなくなっている人がとても多くいます。

ですから、アクティブコンディショニングを行う前には、必ず最初に息を吐いて腹横筋に刺激を与えましょう

これが真のコアトレーニングです。

その次に行う体幹トレーニングでもこの行程は重要なポイントとなります。

 

体幹トレーニングを成功させるためには

体幹トレーニングを成功させ、しっかりとした効果を得るためには何が大切なのでしょうか。

長年の体の動き方のクセが原因で、コアが働かなくなり、軸が不安定になると体にゆがみが生じてしまいます。

トレーニングを正しいフォームで行わなければ、ゆがみはさらに悪化し、不調や故障にもつながってしまいます

体幹トレーニングで重要なポイントは、「正しいフォーム」です。正しいフォームをつくるときは、体のランドマーク、つまり目印を意識しながら行いましょう。

特に「体の中心ライン」「骨盤の高さ」「肩の高さ」「つま先」「ひざの向き」など、目印になりやすいところは注意して意識しましょう。

これが意識できるようになれば、自分の体がどのように動いているかという感覚も養うことができます。

コンディショニングのポイントであるモニタリング、フィーリング、そして動き方のイメージ、これらは体をつくる上でとても大切なことなのです。

トレーニングに慣れるまでは、回数をこなすよりも正しいフォームをしっかり習得できるように丁寧に行う方が効果的でしょう。

そして、その動かし方を感じられるように意識を向けましょう。

体幹トレーニングで筋肉をしっかりと働かせるには、働かせたい筋肉をちゃんと意識することが大切です。

働けなくなり動かしづらくなっている筋肉は、脳からの命令を受け取ることも難しくなっています。

また、動かしている筋肉を意識できていないということは、筋肉がトレーニングされているとはいえません。

筋肉は、脳からの命令を感覚神経という感覚受容器で受け取り、その命令を元に運動神経で筋肉を動かしています。

それらの神経の働きを促進するために、体幹コンディショニングでは「促通」という方法を用います。

促通とは、皮膚をさすることです。

皮膚には、感覚受容器が多く存在し、筋肉へ信号を送ることができます。

また、体内にある神経とやり取りをし、筋肉を動かしているのです。筋肉には、「起始」と呼ばれるつき始めの部分と「停止」と呼ばれるつき終わりの部分があり、停止から起始へとスライドして動きます。

ですから、停止から起始へと皮膚をさすります。体の外から内へさするだけでも、筋肉がとても動きやすくなることを実感できると思います。

また、さするときはその筋肉をイメージし、動いていることを想像しましょう。

このイメージをすることで、筋肉の動きはさらに良くなります。

体幹コンディショニングでは、がむしゃらに動かないことが大切なのです。

それでは、アクティブコンディショニングのポイントはこちらになります。

  1. 正しいフォームで動くこと。
  2. 息を吐きながら、軸を意識すること。
  3. 使いたい筋肉を意識しながら動かすこと。
  4. 意識が薄い筋肉は停止から起始の方向にさすること。
  5. 筋肉が使えた感覚を確認すること。

アクティブコンディショニングは、回数よりも正しいフォームで行うこと。

これを忘れずに、ゆっくりと習慣づけていきましょう。

 

まとめ

今回は体幹トレーニングを行う前の準備について、「モニタリング」「リセットコンディショニング・アクティブコンディショニング」についてご紹介しました。

体幹トレーニングやコアトレーニングを行う上で、準備からきちんと取り組むことの大切さが分かっていただけたでしょうか。

ただがむしゃらにトレーニングをこなすだけでは効果を得ることは難しくなってしまいます。

ですから、トレーニング以前に、より効果を高められる方法を習得しましょう。

どんなトレーニングもコツコツと、少しずつゆっくりチャレンジしていきましょう。

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脱力して、小さく関節を動かすこと。 硬い筋肉は、さすり、筋肉に圧をかけながら動かすこと。 リセットされた感覚を確認すること。この4つを大切にして行いましょう。 アクティブコンディショニングリセットコンディショニングで筋肉の弾力を取り戻し、骨格を元の場所に戻したあとには「アクティブコンディショニング」を行います。アクティブコンディショニングは、使えていない筋肉を使えるようにし、ゆがみのない体で動けるようにするものです。使えていない筋肉は、反応が悪いため、再教育する必要があるのです。アクティブコンディショニングは、きちんと仰向けになる、きちんと座ることができる、きちんと立って動けるように、筋肉を再教育するトレーニングです。コンディショニングは、リセットコンディショニングとアクティブコンディショニングを必ずセットで行うようにしましょう。アクティブコンディショニングの要は呼吸をすること、そして息をしっかり吐き出すことです。まず取り組むべきなのは、赤ちゃんの大泣きの段階です。これは、言い換えれば強く息を吐くということです。コアトレーニングと体幹トレーニングの要でもありますが、息を吐くことでコアは活性化します。そのため、息を吐くという行為自体のトレーニングを行います。初めは、仰向けに寝転がった状態でコアを活性化させましょう。世の中に多く存在するさまざまなトレーニングで「息を吐きながら行いましょう」という注意ポイントをよく耳にしていると思います。これは、息を吐くことで、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群で体を支える機能を活性化させて、軸を安定させるという目的があるからです。しかしながら、長年の姿勢の悪さも相まって、コアが使えなくなっている人がとても多くいます。ですから、アクティブコンディショニングを行う前には、必ず最初に息を吐いて腹横筋に刺激を与えましょう。これが真のコアトレーニングです。その次に行う体幹トレーニングでもこの行程は重要なポイントとなります。 体幹トレーニングを成功させるためには体幹トレーニングを成功させ、しっかりとした効果を得るためには何が大切なのでしょうか。長年の体の動き方のクセが原因で、コアが働かなくなり、軸が不安定になると体にゆがみが生じてしまいます。トレーニングを正しいフォームで行わなければ、ゆがみはさらに悪化し、不調や故障にもつながってしまいます。体幹トレーニングで重要なポイントは、「正しいフォーム」です。正しいフォームをつくるときは、体のランドマーク、つまり目印を意識しながら行いましょう。特に「体の中心ライン」「骨盤の高さ」「肩の高さ」「つま先」「ひざの向き」など、目印になりやすいところは注意して意識しましょう。これが意識できるようになれば、自分の体がどのように動いているかという感覚も養うことができます。コンディショニングのポイントであるモニタリング、フィーリング、そして動き方のイメージ、これらは体をつくる上でとても大切なことなのです。トレーニングに慣れるまでは、回数をこなすよりも正しいフォームをしっかり習得できるように丁寧に行う方が効果的でしょう。そして、その動かし方を感じられるように意識を向けましょう。体幹トレーニングで筋肉をしっかりと働かせるには、働かせたい筋肉をちゃんと意識することが大切です。働けなくなり動かしづらくなっている筋肉は、脳からの命令を受け取ることも難しくなっています。また、動かしている筋肉を意識できていないということは、筋肉がトレーニングされているとはいえません。筋肉は、脳からの命令を感覚神経という感覚受容器で受け取り、その命令を元に運動神経で筋肉を動かしています。それらの神経の働きを促進するために、体幹コンディショニングでは「促通」という方法を用います。促通とは、皮膚をさすることです。皮膚には、感覚受容器が多く存在し、筋肉へ信号を送ることができます。また、体内にある神経とやり取りをし、筋肉を動かしているのです。筋肉には、「起始」と呼ばれるつき始めの部分と「停止」と呼ばれるつき終わりの部分があり、停止から起始へとスライドして動きます。ですから、停止から起始へと皮膚をさすります。体の外から内へさするだけでも、筋肉がとても動きやすくなることを実感できると思います。また、さするときはその筋肉をイメージし、動いていることを想像しましょう。このイメージをすることで、筋肉の動きはさらに良くなります。体幹コンディショニングでは、がむしゃらに動かないことが大切なのです。それでは、アクティブコンディショニングのポイントはこちらになります。正しいフォームで動くこと。 息を吐きながら、軸を意識すること。 使いたい筋肉を意識しながら動かすこと。 意識が薄い筋肉は停止から起始の方向にさすること。 筋肉が使えた感覚を確認すること。アクティブコンディショニングは、回数よりも正しいフォームで行うこと。これを忘れずに、ゆっくりと習慣づけていきましょう。 まとめ今回は体幹トレーニングを行う前の準備について、「モニタリング」「リセットコンディショニング・アクティブコンディショニング」についてご紹介しました。体幹トレーニングやコアトレーニングを行う上で、準備からきちんと取り組むことの大切さが分かっていただけたでしょうか。ただがむしゃらにトレーニングをこなすだけでは効果を得ることは難しくなってしまいます。ですから、トレーニング以前に、より効果を高められる方法を習得しましょう。どんなトレーニングもコツコツと、少しずつゆっくりチャレンジしていきましょう。ボディークライブは、プロのトレーナーが執筆・監修した確かな情報だけをお届けします。ダイエットに悩んでいる方、ボディメイクが好きな方、健康な生活を送りたい方必見!