太っている女性の後ろ姿

こんにちはパーソナルトレーナーの渡辺です。

今までの常識として、「肥満の原因は脂肪のせい」とされてきましたが、正しくは脂肪ではなく糖質のせいなのです。

そして、現代人を悩ませる生活習慣病の原因も糖質ということが分かってきています。

そもそも肥満とはどういうものなのでしょうか?

なぜ人間の体は太ってしまうのでしょうか?

今回は、太ってしまう原因を知り、今までの生活を振り返ってみましょう。

摂取した脂肪がそのまま自分の体の脂肪になるわけではない

まず覚えてほしいのが、「脂肪を食べたから体の脂肪が増えるわけではない」ということです。

食べたものは、消化・吸収の過程で、新しい物質に分解されて合成されます。

つまり、脂肪を食べたからといっても、そのまま私たちの脂肪に変換するのではなく、糖質を過剰摂取することでブドウ糖が余って中性脂肪が蓄積されてしまうのが原因なのです。

中性脂肪とは、別名「トリグリセリド」とも呼ばれるのですが、使い切れなかったエネルギーと考えてください。

健康診断で「血中中性脂肪値」が測られると思いますが、この数値は自分の肥満度がどのくらいなのかを表す数値であり、太っている人はみな高めな数値が出ます

といっても、この数値は非常に変動しやすい数値で、検査の前日に食べたものによっても大きく変わります。

そのため普段の自分の数値を知りたいならば、前日の食事はいつも通りにとらなくてはいけません。

 

太りたくないならば血糖値をしっかりとコントロールしよう

太ってしまう原因が糖質ならば、やせるにはどうしたらいいかというと、大事なのは「血糖値」です。

私たちの血液中には、生きるためのブドウ糖が「ある程度」は存在しています。

このブドウ糖は血糖値が一定基準で保たれるようにしてくれているので、ブドウ糖すべてが悪であるというわけではないのです。

もしも、この一定基準が保たれずに大きく血糖値が上がりすぎたり下がりすぎたりすると、私たちの命に関わってきます。

ブドウ糖の元になるのは糖質です。

糖質にも種類があり、ごはんやパン、イモ類などは「多糖類」で、砂糖は「二糖類」、ブドウ糖や果糖は「単糖類」に分けられます。

二糖類は、ブドウ糖や果糖が2つ連なったものであり、多糖類はさらにたくさん連なったものを指します。

口から摂取した糖質はすべて消化酵素によって1個1個のブドウ糖や果糖に分解されます。

つまり、ごはんもパンもパスタもイモも、すべて最終的にはブドウ糖に分解されて吸収され、血液中に放出されるのです。

この時に、糖質をたくさん摂取すると血液中のブドウ糖が一気に増えます。

もしそのままならば、血糖値が上がりすぎてしまうため、膵臓からインスリンが出てきて、余ったブドウ糖を処理してくれます。

 

糖質の過剰摂取が肥満を作りだす

ブドウ糖の処理方法は、まずインスリンが余ったブドウ糖をグリコーゲンに変えて肝臓や筋肉の細胞に取り込むところから始まります。

それにより、健康な人は血糖値が上がりすぎずに済みます。

しかし、グリコーゲンとして細胞内に取り込める量には限界があるのです。余ったブドウ糖は、なんと中性脂肪に形を変えて脂肪細胞に取り込まれます…。

これこそが肥満の原因なのです!

中年男性の多くが悩むぽっこりおなかの中の脂肪は、油っぽいものを食べた結果だけではなく、糖質を過剰摂取したことで余ったブドウ糖が中性脂肪に形を変えたものだと言えます。

インスリンは、血糖値の上昇から私たちを守ってくれる非常に重要といえる物質の一つなのですが、前述したように余ったブドウ糖(中性脂肪)を筋肉に取り込む働きがあるためか「肥満ホルモン」とも呼ばれてしまっています。

ちなみに、糖尿病患者はインスリンの働きをしっかりとコントロールするように注射をしていますが、もしも放置していると太っていた人でもだんだんとやせていきます。

これは、糖尿病の重症化で、膵臓がすっかりと弱くなってしまい、インスリンの分泌が遅れ、高血糖の状態に陥りブドウ糖が大量に流れていくためなのです。

もちろん糖尿病を放置していいわけありません。命にさえ関わる問題です。

もしもすでに糖尿病に悩まされている人が体を鍛えたいと考えているならば、まずはかかりつけの医師に相談してください。その上で健康な体を目指していきましょう

 

まとめ

私たちの体が太ってしまうメカニズムについてまとめてみましたが、もっと簡単にいうと…

糖質の過剰摂取が肥満体形にする!

ということです。これだけでも覚えておいてください。

スイーツやお菓子などの甘いものは気持ちから幸せにしてくれることもあります。

けれども何事も過剰に取り込むのはよくありません。

あま~い誘惑には十分気をつけましょうね!

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