「プロテインを飲むと太るって本当?嘘?」にジムトレーナーが答えます
トレーニングを行う上で栄養面に気をつけて食事を摂る人も多いですが、さらにプラスしてプロテインを飲む人も増えています。

昔はプロテインと聞くと、アスリートが飲むものと思いがちでしたが、最近は様々な種類のプロテインが発売され、目的も多種多様になりました。しかし、このプロテインですが「飲むと太る」と聞いたことがあるでしょう。プロテインを飲むと本当に太るのでしょうか?それともこれは嘘なのでしょうか?

今回は、プロテインの正しい知識を身につけていきましょう。

体脂肪増加にプロテインはほぼ関係ない!

体脂肪増加にプロテインはほぼ関係ない!
「プロテインを飲むと体重が増える」

これは科学的根拠もなければ、体脂肪増加の直接的な原因になることはほぼないと言えます。

しかし、プロテインの飲み方、プロテインに含まれているカロリー、その他の栄養分の割合をしっかりと確認し、その役割を理解しないままプロテインを飲もうとすると間違った量を飲むことになり体脂肪増加に繋がることはあります。

現在の自分の体、トレーニング量に対する食事量をしっかりと把握してコントロールすることで、意義のあるプロテイン摂取を行うことができます。

太る可能性があるプロテインの飲み方とは

太る可能性があるプロテインの飲み方とはプロテインを飲んだからといって太ることはありませんが、飲み方を間違えると太る可能性はあります。これからプロテインを飲む方は、以下の点に注意しましょう。

タンパク質の過剰摂取

筋肉を大きくするため、ボリュームのある食事を摂っている方は多いはずです。ここにプロテインを追加すると、タンパク質を摂り過ぎてしまう恐れがあります。アメリカスポーツ医学会によると、1日で摂取するタンパク質の目安は体重1㎏につき2g程度。食事とプロテインから摂取するタンパク質の合計が、この量を上回っている方は注意が必要です。

プロテインに含まれるタンパク質と肉類や魚類などに含まれるタンパク質に違いはありません。どちらも同じタンパク質なので、1gあたり4kcalのエネルギーがあります。

よって、必要以上に摂ってしまうと、カロリーの摂り過ぎで太ってしまいます。太りたくない方は、食事で不足するタンパク質を補う程度にプロテインを利用するとよいでしょう。

タンパク質の過剰摂取を防ぐ方法

タンパク質の過剰摂取を防ぐ最も良い方法は、体重から必要なタンパク質の量を求めて食事を組み立てることです。

アメリカスポーツ医学会の説に基づくのであれば、体重60㎏の人は1日あたり120gのタンパク質が必要と考えられます。この量を単純に3食で割ると、1食あたり40gとなります。食事に含まれるタンパク質の量を調べて、不足分をプロテインから補えば過剰摂取を防げます。

こまめに摂ることを意識する

毎食、計算するのは面倒なので、必要なタンパク質をまとめて摂りたいと考えた方がいるはずです。合理的に思える取り組みですが、おすすめすることはできません。なぜ、おすすめできないのでしょうか。

脂肪になるので太ってしまう

人の身体は、アミノ酸をそのままの状態で貯蔵できません。必要以上にタンパク質を摂ると、使いきれなかった分は脂肪として蓄えられます。つまり、太る原因になってしまうのです。だから、合理的に思えても、タンパク質をまとめて摂ることはおすすめできません

貯蔵できないので補給する必要がある

アミノ酸をそのままの状態で貯蔵できないため、必要なタイミングでタンパク質を補給する必要があります。一般的におすすめされているのは、1回あたり20~25g程度のタンパク質を複数回に分けて摂ることです。プロテインを活用すれば、面倒な手間をかけることなく必要なタイミングでタンパク質を補えます。

乳脂肪の量を把握する

プロテインを飲みやすくするため、牛乳で溶いて飲む方は多いはずです。定番の飲み方といえそうですが、牛乳で溶くとカロリーや脂質、タンパク質を多く摂ることになってしまいます

牛乳200gあたりのエネルギーは134kcal、脂質は7.6g、タンパク質は6.6gです。牛乳で溶くと、エネルギーや脂質などが牛乳の分だけ増えてしまいます。太りたくない方は、プロテインの飲み方にも注意が必要です。

乳脂肪の過剰摂取を防ぐ方法

エネルギーや乳脂肪の摂り過ぎを防ぎたい方は、次の飲み方を試すとよいかもしれません。

水で溶く

プロテインを牛乳ではなく水で溶くと、追加されるエネルギー・脂質・タンパク質をゼロにできます。太りたくない方に最もおすすめの飲み方です。

低脂肪乳で溶く

水で溶くとプロテインを飲みづらいと感じる方は、低脂肪乳を利用するとよいでしょう。低脂肪乳200gあたりのエネルギーは92kcal、脂質は2.0g、タンパク質は7.6gです。普通牛乳に比べ、摂取するエネルギーと脂質を大きく減らすことができます。

参考:文部科学省:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

豆乳

豆乳で溶くことでも、エネルギーと脂質を抑えられます。豆乳200gあたりのエネルギーは92kcal、脂質は4.0g、タンパク質は7.2gです。こちらもおすすめの飲み方です。

参考:文部科学省:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

糖質は0にこだわっている

太りたくないと考えている方の中には、糖質0のプロテインにこだわっている方がいるようです。確かに、糖質は太る原因といえますが、必ずしも0にこだわる必要はありません。その証拠に、多くのプロテインが糖質を含んでいます。

多くのプロテインが糖質を含む理由は、トレーニング時にエネルギーとして必要になるからです。トレーニングで消費するエネルギーを糖質から摂ることで、体内にあるたんぱく質の分解を防げます。つまり、タンパク質を筋肉の合成に効率よく使えるようになります。以上の理由から、糖質0のプロテインにこだわる必要はありません

必要な糖質を摂取する方法

必要な糖質の量は、トレーニングの内容と体重で異なります。トレーニングの内容で異なる理由は、瞬発系のトレーニングと持続系のトレーニングで使用する筋肉が異なるからです。瞬発系のトレーニングの場合は6g×体重が目安量、持続系のトレーニングの場合は7~10g×体重が目安量とされています。この量を参考にすれば、摂り過ぎを防げるはずです。

摂取のタイミングにも注意

糖質を摂取する最適なタイミングは、トレーニング3時間前とトレーニング直後といわれています。トレーニング3時間前に摂ることで、筋グリコーゲンの量を増やせるので強度の高い運動を行いやすくなります。トレーニング直後に摂ることで、筋グリコーゲンの回復を促せるとともに筋肉の分解を抑制できます。糖質の摂り方に気を付けたい方は、以上のタイミングを意識するとよいでしょう。

プロテインは体重コントロールにも使える万能なアイテム

プロテインは体重コントロールにも使える万能なアイテムプロテインはさまざまな栄養素からできているため、ノンカロリーではありません。しかし、プロテインを飲んだからといって直接的に太る原因につながるものでもありません。

普段どの程度食べているのかをしっかりと理解し、プロテインを利用するのが良いでしょう。

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