朝食

こんにちはパーソナルトレーナーの渡辺です。

みなさんは毎朝何を食べて1日を始めていますか?

朝食というのはその日1日体を動かすためにとても大切な役割を担っています。

しかし、最近では若い人を中心に朝食を抜いてしまう人が増えています。

「朝は食欲が湧かないから」、「朝食を食べる時間が無いから」などと、朝食を食べないことにはさまざまな理由があると思います。

しかし、朝食は体だけでなく脳を稼働させるためのエネルギー摂取も兼ねています

。そのため、朝食を抜いてしまうと午前中の活動に影響が出てしまいます。また、トレーニングやスポーツをする人にとっても、朝食での健康管理は非常に大切です。

それでは、どんな食材を食べればいいのでしょうか?食べる順番は?今回はそんな朝食について詳しくご紹介していきましょう。

朝食での「糖質」の摂り方とは?

本来の理想的な朝食というのは、時間をかけてたっぷりと食べるということが求められますが、現代の忙しいビジネスパーソンや学生には少し難しいことかもしれません。

しかしながら、朝食を抜いてしまうと昼食の時間まで空腹状態が続くことになります。空腹を満たすために昼食では一気に食べてしまうこともあるかもしれませんが、このことは血糖値を急上昇させてしまうことになります。

それを防ぐためにも、朝に何かしら食べておく必要があるのです。

糖質はダイエットをしている人にとっては大敵とは言いますが、食べる時間によっては非常に良い栄養素になります。

ご飯やパン、麺類などの糖質が食べたい場合は、朝食に持ってくるのがベストなのです。

これから1日動くのですから、そこで消費されるブドウ糖などのエネルギーを朝食で摂取するのです。

「1日、一度は必ず白いご飯が食べたい」、「パンがとても好きで、さまざまなパンを食べるのが楽しみだ」こんな人は是非朝食で摂るようにしてみましょう。

ただし、その時もいきなり最初からご飯やパンを口に運ぶのではなく、まずは具だくさんの味噌汁やサラダ、ヨーグルトなどの後に食べるようにしましょう

これを心がけるだけで、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。

ちなみに糖といえば、果物の中にも入っていることを覚えていますか?

果物ならば問題ないだろうと考えているかもしれませんが、果物に含まれる「果糖」は、ブドウ糖よりも体に溜め込まれやすいという性質を持っており、肥満の大きな原因になります

人間の体というのは、まずブドウ糖を活動のエネルギー源としてつかいます。そのため、ブドウ糖が体内に十分に存在している場合は、果糖は万が一のために…と、体がストック用として中性脂肪へと変換してしまうのです。

つまり、このストックがどんどん増えてしまえば、太っていってしまうというわけです。現代で万が一のことなどそう起こることではありませんが、これは人間の体の仕組みなので避けられないことなのです。

とはいったものの、果物はミネラルやビタミンを豊富に含んでいるため、少量を楽しむ分には問題ありません。

その場合、1日の始まりとなる朝食に食べることで、ミネラルやビタミンが有効に活用され、糖分も消費されやすくなります

また、果物を摂取するときには、可能な限り、そこに含まれている食物繊維も一緒に摂りましょう。

ミカンは皮の中の袋ごと、リンゴも皮を剥かずに食べるのが理想といえます。

食物繊維を多く摂取すれば、消化に時間がかかり、その分血糖値が上昇するのを防ぐことができます。便秘にも効き目がありますし、食物繊維は不足しないようにしましょう。

時間が無く、遅刻してしまいそうな朝に食べる果物としては、キウイフルーツがおすすめです。キウイフルーツはビタミンCを豊富に含んでいるため、1日分のビタミンを補うことができます。

また、血圧を下げる効果も期待できるでしょう。

抗酸化作用が高いとされるブルーベリーもおすすめです。ヨーグルトに入れて食べるのも良いでしょう。

ちなみに、朝食の果物としてよく食べられているバナナは、最も糖質の多い果物なので、血糖値の面から考えるとあまりおすすめはできません。

いずれにしても、外国人からも「甘くて美味しい」と評判の日本の果物は、それほど糖度が高いのだということを認識して、少量の摂取に留めてください。

次に、果物の食べ方の話になりますが、果物はそのまま食べるのがベストで、搾ってジュースにするのは実はあまりおすすめできません。

「健康のために毎朝、フレッシュジュースを飲む」という習慣は、ひとまずやめた方がいいでしょう。

なぜかというと、これも糖分が関係します。高級ホテルで出されるような高価なフレッシュジュースは、糖度の高く甘い果物がふんだんに使用されています。

例えば、オレンジジュースでは、6~8個程度のオレンジが使用されるのが普通のことなのです。

自分で皮を剥いて時間をかけて食べれば1個で十分に満足できるはずのものを、ジュースにしてしまったばかりに6~8個ものオレンジを摂ってしまう。

これでは不必要な糖分を摂りすぎてしまう結果になります。

また、ジューサーで搾ってしまうと、せっかくの食物繊維が取り除かれてしまうため、血糖値も急激に上昇してしまいます。

これらのことからも、ジューサーを使って時間をかけてジュースを作る必要はありません。

 

朝食の定番、「パン」と「バター」にこだわってみよう

ご飯の場合であれば、新米か古米かという違いや、品種による味の差はあっても、そこに含まれている糖質を始めとする栄養素には大した差はありません。

もちろん、白米よりは玄米の方が栄養素的には良いので玄米を多めにとってほしいですが、どの様に選ぶかと考えても見た目で分けることができるので選ぶのも簡単ですよね。

ですが、パンは曲者です。

なぜなら、パンは製造過程の中でさまざまな物を混ぜて作られているため、見た目はシンプルなものでも味付けのための塩や砂糖が想像以上に入っているケースや、添加物がたっぷり入っているケースも存在します

一般的に販売されているパンは、練ったパン生地を発酵させるために、「イーストフード」がよく用いられます。

イーストフードはイースト菌を効率よく働かせるために人間が作り出した物質で、どうやら発がん性物質があるらしいと言われています。

そのため、パンを食べるなら、天然酵母で発酵させたものがおすすめです。

そしてその中でも、小麦粉を精製したものではなく、全粒粉で作られたものを選ぶのが理想的です。

全粒粉には、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く残っており、栄養面で見ても良質だからです。

とはいえ、これらの条件を満たしたパンは簡単には見つかりません。

たとえばコンビニやスーパーで売っているパンは、非常に日持ちしますよね。

しかし、自分でパンを焼いたことのある人ならすぐにカビが生えてしまうことをご存知だと思いますので、これは何かおかしいと思いませんか?なぜコンビニやスーパーのパンは長く日持ちするのかというと、それだけ防腐剤などの添加物が加えられているということです。

健康面を考えて、コンビニやスーパー、信頼のおけるパン屋などに行ってみる際は、天然酵母を使った全粒粉パンがないかどうか、成分表示などを見比べてみると新たな発見があるかもしれません。

次に、バターについてです。

近頃の研究により分かってきたことなのですが、パンはそのまま食べるよりも、脂質と共に摂取した方が血糖値が上がりません

実は、パンにはエキストラバージンオリーブオイルをつけて食べるのが理想的なのですが。「パンにはバター」という人も少なくはないと思います。この定番の組み合わせでも、バターの種類を選ぶことで体を気遣うことができます。

おすすめのバターは、放牧された牛の乳から作られた「グラスフェッドバター」です。通常のバターと比べると少々値段は張ってしまいますが、体に良い不飽和脂肪酸が豊富に含まれていて、動脈硬化の予防を期待することができます。

デパートやスーパーだけではなく、インターネットからでも購入できるでしょう。パンにつけるだけに留まらず、料理に使用したり、コーヒーや紅茶に溶かして摂取するという方法もあります。

なお、同じように定番とされるマーガリンは、動脈硬化を進行させ心疾患の原因にもなりますので、なるべく避けましょう。

かつては、「動物性脂肪のバターよりも健康に良い」とマーガリンがもてはされました。ところが、今ではマーガリンやショートニングといった「トランス脂肪酸」は心臓病のリスクを高める極めて危険な物質であることが分かり、欧米では規制が厳しくなってきているのです。

しかし、日本ではまだ危険性についてあまり浸透しておらず、スーパーやコンビニで売られているパンやお菓子の成分表示を見ると高確率で使用されていることが分かります。

もっとも、マーガリンも最初から危険なものだと分かって広められたわけではないので、食と健康に関する常識が変化していくものだということを忘れずに、正しい知識を手に入れていきましょう。

 

ヨーグルトは毎日少しずつが理想である

牛乳から作られるヨーグルト。こちらも朝食の定番ともいえる食材ですよね。

みなさんも食べる機会は少なくないと思います。

ヨーグルトは牛乳から作られますが、その製造過程で乳糖が分解されるため、牛乳を飲むよりも血糖値は上がりません。

ただ、成分としてはやはり牛乳と同じなだけにコレステロールを上げることが分かっています。

これは、粘り気の強いカスピ海ヨーグルトで顕著に見られる特徴です。食品から摂るコレステロールは大した量ではありませんが、普段から動脈硬化などが気になるという人は、多くは食べない方がいいでしょう。

ヨーグルトの優れた点は、「腸内細菌を整えてくれる」ということです。

腸内細菌が良い状態であれば、快便が保たれるだけではなく、さまざまな病気にかかりにくくなるということが分かっています。

こうした日々得られる効果を期待するならば、ヨーグルトは一度に大量に食べるのではなく「毎日少しずつ」摂取するという習慣をつけていくことが大切です。

具体的な量でいえば、1日に100グラム程度で十分です。

ヨーグルトは、牛乳に種菌を混ぜて発酵させることで作られますが、市販のものは商品によって用いられている種菌が違います。

そのため、体への相性があり、Aという商品がBさんに効果があったとしても、Cさんにも同様の効果が得られるとは限りません。

これは腸内細菌の分布が人それぞれで違っているからだと言われています。

しかしながら、自分の腸内細菌を調べるわけにもいきません。

そこで簡単に自分に合うヨーグルトの選び方として、さまざまなヨーグルトを2週間くらいずつ試してみて、「近頃、お腹の調子が良い」と感じるものを続けるといいでしょう。

 

加工肉はなぜ良くないと言われるのか

ベーコンやハム、ソーセージなども朝食でよくお目にかかりますよね。ですが、じつはそれらの加工肉を毎日食べるのはあまり良くないとされています。

WHOでは、こうした加工肉に発がん性物質があることを認めています

市販されている加工肉の多くには、日持ちさせるための防腐剤や色味をよく見せるための発色剤などが含まれています。

特に、「亜硝酸塩」という発色剤は、発がん性があるということがはっきりと分かっています。

無農薬野菜などを取り扱っている専門のスーパーなどでは、こうした添加物を含まない加工肉が売られていることがあります。

それらを見ると、茶色っぽく、あまり美味しそうには見えないと感じると思います。

しかし、それが本来の色なのです。綺麗なピンク色をしている加工肉の方がおかしいということに気づくことが大切です。

どうしても、私たちは食品を購入する際に見た目で選んでしまいがちです。

色がきれいなものの方がおいしそう、長持ちしそうと思って選びますよね。しかし、「長持ちする=何かしらの加工を加えている」と考えれば、加工肉は避けておくのが無難でしょう。

 

まとめ

今回は、仕事や勉強、スポーツやトレーニングにも関わってくる大切な朝食、そして朝食での健康管理についてご紹介しました。

朝食で食べる定番の食材達、自身の健康を考えた時に何を食べればいいのか、どのように食べればいいのか、少し調べるだけで多くの情報が出てくると思います。

その中で自分に合った正しい情報を選び抜いて、自分の健康管理に務めていきましょう。

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品を購入する際に見た目で選んでしまいがちです。色がきれいなものの方がおいしそう、長持ちしそうと思って選びますよね。しかし、「長持ちする=何かしらの加工を加えている」と考えれば、加工肉は避けておくのが無難でしょう。 まとめ今回は、仕事や勉強、スポーツやトレーニングにも関わってくる大切な朝食、そして朝食での健康管理についてご紹介しました。朝食で食べる定番の食材達、自身の健康を考えた時に何を食べればいいのか、どのように食べればいいのか、少し調べるだけで多くの情報が出てくると思います。その中で自分に合った正しい情報を選び抜いて、自分の健康管理に務めていきましょう。ボディークライブは、プロのトレーナーが執筆・監修した確かな情報だけをお届けします。ダイエットに悩んでいる方、ボディメイクが好きな方、健康な生活を送りたい方必見!