オートミールが筋肉の成長や筋トレにおすすめな理由とは
毎朝忙しすぎて、朝食を抜いていませんか。トレーニングや健康のことを考えると、朝食は必ず食べておきたいといえます。

時間を確保できない方は、手軽に摂れるオートミールを選ぶとよいかもしれません。

オートミールは手軽なだけでなく、トレーニングにもおすすめできる食材です。具体的にどのような点が優れているのでしょうか。

このページでは、オートミールに含まれる栄養素とトレーニングに役立つ理由を解説しています。朝食選びにお悩みの方は、参考にしてください。

オートミールってそもそも何?

オートミールってそもそも何?
オートミールは英語で「Oatmeal」と書きます。「Oat」とは、イネ科カラスムギ属に分類されるオーツ麦(燕麦)のこと。つまりオーツ麦を調理してから乾燥させたシリアルを、オートミールと呼ぶのです

基本的にオートミールは、牛乳や水を加えて加熱し、おかゆのようにしてから食べます。味付けなしでも食べられますが、オートミールだけでは味があまりないため、ドライフルーツやナッツ、砂糖やジャムなどを加えて食べる方が多いようです。

健康志向の方たちがオートミールを食べている第一の理由は、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を豊富に含むから。前者には便通を改善する効果、後者には血清コレステロール値の上昇を抑える効果を期待できます。

参考:栄養学雑誌Vol.64:オートミール粥の摂取が境界域および軽度高コレステロール血症者の血清コレステロール値に及ぼす影響:青江誠一郎・藤田孝・木下さと子・内田俊昭・須栗紀子・鳥羽保宏・辻秀一・平形道人・大矢清

オートミールの魅力はこれだけではありません。筋肉・筋トレにも嬉しい栄養素を含んでいます。どのような栄養を含んでいるのでしょうか。

オートミールに含まれている三大栄養素とは

オートミールは、三大栄養素をバランスよく含む食品です。三大栄養素とは、生命維持や身体活動に欠かせないエネルギー源となる栄養素のこと。具体的には、以下の3つの栄養素を三大栄養素といいます。

  • タンパク質
  • 炭水化物(糖質)
  • 脂質

その特徴から、現在ではエネルギー産生栄養素と呼ばれることもあります。オートミールは、三大栄養素をどの程度含むのでしょうか。

食品成分データベースによると、100gあたり「タンパク質13.7g・炭水化物69.1g・脂質5.7g」を含みます。

ただし、オートミールに含まれるタンパク質は、筋肉を作るために必要な必須アミノ酸・リシンが欠けている不完全タンパク質です。筋肉を作るためには、リシンを補う必要があります。

リシンは大豆などの豆類に多く含まれているので、オートミールに豆類を混ぜて食べるとよいかもしれません。リシンを含まない点は残念ですが、オートミールはその栄養バランスからトレーニングに役立つ食べ物と考えられています。

参考:文部科学省:食品成分データベース

オートミールが筋肉を作るのに役立つ理由とは

オートミールが筋肉を作るのに役立つ理由とは
オートミールがどのようなものかを前項にて説明いたしましたが、では実際に食べるとして筋肉を作るのに役立つ理由とは何なのでしょうか?

トレーニングのパフォーマンス向上に役立つ

オートミールは炭水化物を多く含みます。トレーニングのパフォーマンスを向上させるためには炭水化物が必要ですから、オートミールはぴったりなのです。炭水化物は体内に摂取されたあと、グリコーゲンという物質に変わります。このグリコーゲンが筋肉を動かすうえで重要なエネルギー源になるのです。

少し難しい話になりますが、筋肉を動かすためにはATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーの合成が必要となります。このATPの合成には、ATP-CP系・解糖系・酸化系の3つの種類があります。この中の、「解糖系」の中には「無酸素的過程」と「有酸素的過程」が存在していて、無酸素手系過程でグリコーゲンがATPを合成するために利用されるのです。

無酸素的過程は、ATPの合成が比較的早く短時間無酸素状態で大きな力を出すトレーニングでは大切なエネルギー合成経路になります。

つまりどういうことかというと、炭水化物であるオートミールを食べてグリコーゲンを増やしておくことで、トレーニング中のパフォーマンスを高いまま維持することに役立つのです。

筋肉の分解防止に役立つ

激しいトレーニングをするとグリコーゲンがなくなっていきます。グリコーゲンが体内からなくなると体を動かすための「エネルギー」がなくなるため、血中にあるアミノ酸やたんぱく質をエネルギー源としてしまいます。

さらには、アミノ酸が合成してできた筋たんぱく質すらも使われてしまうのです…。エネルギーが不足するということは、せっかくつけた筋肉が分解されていしまうという非常に残念なことが起きてしまうので、体を動かすためのグリコーゲンは常に充満させておくことがよいと考えられます。

そういう意味で、オートミールを食べるというのは筋肉の分解を防ぐためにも効率的な食物だといえるでしょう。

筋肉の修復・回復・成長に効く

筋肉の修復や合成にはアミノ酸が必要ですが、アミノ酸があればいいというわけではありません。筋たんぱく質が作られるにはエネルギーが必要になります。筋たんぱく質を作る際に利用されるエネルギーは、炭水化物から作られるグルコースです。つまり、炭水化物を食するということは非常に重要です。

炭水化物の塊であるオートミールを食べることは、筋肉の修復・回復・成長に効くということが言えます。

体脂肪を気にする人にもってこいの食物

炭水化物が筋肉を作るうえで重要な栄養素だとわかっていても、体脂肪を気にしているダイエッターには摂取するのに躊躇してしまう人もいることでしょう。オートミールは、GI値が55と低く、食物繊維が豊富に含まれている食材です。GI値が高い炭水化物食物は、吸収速度が速く、食事をした後すぐに吸収され血糖値の上昇がありますが、オートミールならば、急激な上昇を避けられます。

血糖値が急上昇すると、人間の体は血糖を主に脂肪細胞に取り込むことで高くなりすぎた血糖値を下げようとします。そうすると、その脂肪細胞の中で血糖が脂肪に変換されてしまい体脂肪が増えやすくなってしまうのです。

しかし、オートミールならばGI値が低いため血糖値の急上昇が起こりにくいため、脂肪細胞への血糖の取り込みが抑えられ、同じ炭水化物でも体脂肪が付きにくいのです。また、食物繊維が豊富なため腹持ちもよく、おなかがすいて余計な間食をしてしまうことも避けられます。

トレーニングに必要な栄養素がたっぷり含まれている

オートミールには、三大栄養素以外にもビタミンはミネラルが豊富に含まれています。

  • 鉄分
  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • チアミン
  • 葉酸
  • ビオチン酸
  • ビタミンE

などの、ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。これらは、免疫力を向上させる働きがあり病気になりにくい体を作ることができます。

以上のことから、体脂肪を気にするダイエッターやトレーニングを行う人にとって、オートミールは優れた食物であると言えるのです。

手軽にとれる簡単レシピ

手軽にとれる簡単レシピ
オートミールは、忙しい朝でも簡単にとることができる優れた食材です。しかし、オートミールだけでは栄養素にかける部分もありますし、正直味がなく食べにくいでしょう(笑)そこで、体の維持や筋肉増強に効く栄養満点なレシピを紹介いたします。

  1. オートミールに水を加えて食べやすい状態にする。
  2. プロテインを混ぜる。
  3. ピーナッツバターを加える。
  4. かき混ぜて、電子レンジで1分加熱する。

簡単でしょう?(笑)ピーナッツバターを加えることで、不飽和脂肪酸を摂取できます。

温めて、おかゆ状態にしたオートミールにドライフルーツをいれて、ビタミンとミネラルをさらにとれる食事にすることも可能です。

まとめ

オートミールが筋肉の成長や筋トレにおすすめな理由とは_まとめ
オートミールは朝食にもいいですが、おなかがすいた時の間食としてもおすすめな食材です。

トレーニングを行う人、ダイエットを考えている人も是非食事に取り入れてみてください!

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