
こんにちはパーソナルトレーナーの渡辺です。
お腹周りを細くしたい、ということは多くの人が抱えている望みであり悩みでもあると思います。
どうすれば上手くおなかを凹ませることができるのか。腹筋をすればおなか周りは痩せるのでしょうか?
実は効率的におなかの脂肪を減らすには、腹筋よりも下半身を鍛えることが大切になるのです。
なぜ下半身を鍛えるとお腹周りが痩せるのか?それについても、ちゃんとした理由があります。
今回は下半身を鍛えることによって自身の身体に起こる変化や、下半身を鍛えることの大切さについてご紹介していきたいと思います。
お腹を効率的に凹ませるには腹筋をするよりも下半身を鍛えた方が良い?
腹部の周りは本来体脂肪が付きやすい部位になっているので、美しく引き締まったウエストや、綺麗に割れた腹筋は誰もが憧れる対象になっています。
世の中には、古典的な腹筋トレーニングや体の中心のトレーニング、最近人気が出ている体幹ダイエットまで、おなかを凹ませるための色々な部分痩せメソッドが多く溢れています。
これらは「部位別筋トレダイエット」と呼ばれています。
腹筋運動を行った後に筋肉痛になると、いかにも腹部の脂肪が燃焼しているかのような気がするためか、「お腹を凹ませる為には腹筋運動が効果的!」
と思い込んでいる人は非常に多く存在しています。
しかしながら、多くの部分が筋肉で構成されている下半身と比較すると、内蔵や脂肪を多く含む体幹にある筋肉量はひときわ少なく消費されるエネルギーも微々たるものです。
同じ様に、二の腕を引き締める事を目的にして腕立て伏せを行っても、大きな効果を得ることは出来ません。
痩せる為には摂取したカロリーよりも消費カロリーが上回っている事が絶対条件なのです。
筋肉というのは、意識して動かさなくてもエネルギーを使い、体脂肪を減らしていく働きがあります。
確実に体脂肪を減らし、なおかつリバウンドしにくい肉体を手に入れるための最も効率的な方法。
それは、全身の筋肉量のうち、男性なら約60%、女性なら約70%の筋肉量を占めている下半身を鍛えることで筋肉自体を増やし、身体全体における消費カロリーを増やすことです。
お尻、太もも、ふくらはぎといった下半身の部位には多くの筋肉が集中しています。
筋肉は必要に応じて発達しつつ、その量を増やしていきます。
それは、同じ哺乳類である「猿・オットセイ・人間」を比べることでよく分かります。
猿は木にぶら下がって移動をするので、体を支えるため上半身に筋肉が集中し、水中を体をくねらせながら泳ぐオットセイは体幹の筋肉が発達しています。
これに対して、人間は二足歩行を行うようになったため、自然と下半身につく筋肉量が多くなっていったのです。
そのため、下半身を鍛えて筋肉を増やすことが腹部の脂肪を消費することに繋がるというわけです。
つまり、おなかを凹ませようと思ったなら腹筋をするよりも下半身を鍛えるというのが正解なのです。
腹筋よりも下半身。これを意識してトレーニングをするだけでも、より効率的に脂肪を減らすことが出来るので、是非チャレンジしてみてください。
下半身の筋肉が衰えていく社会人は太りやすくなる?
20歳頃までは、身体の成長を促進する成長ホルモンなどが頻繁に分泌されています。
それ故に、特別なスポーツをやっていなくても自然と身体に筋肉が付いていきます。そのため、子供の頃は遊んでいる中や体育の授業を受ける中で、運動部に所属してきた人達はさらにたくさんの刺激を受けて、筋肉は盛んに増え、発達していくのです。
ところが、20歳ぐらいをピークに筋肉量はどんどん減っていきます。
さらにその状況に追い打ちをかけていくのが、社会人になってからの変わっていく周囲の環境です。
上半身の筋肉を使った動作、すなわち「物を取る」「持つ」「物を運ぶ」といったような動きは社会人になってもそれほど変化はありません。
注目すべきなのは、下半身の筋肉量の減少です。
学生時代は、1階の教室から5階へ移動する時でも階段を使うのが当たり前だったはずなのに、社会人になってからは職場の1つ下の階へ移動するのにもエレベーター。
駅やデパートなどではエスカレーターを使い、電車に乗れば空席を探す。
時間に余裕を持っていないから、ほんの少しの距離でもタクシーに乗ってしまうなど、思い当たることがあるのではないでしょうか?
こうした生活を継続していると、下半身の筋肉は本人が自覚している以上にも増して衰えていってしまいます。
社会人になってから身体に脂肪がつきやすくなっていくのは、飲み会などに参加する機会が増え、摂取するカロリーの量が増えるのも1つの原因です。
ですが、学生時代と同じ量のエネルギーしか摂取していなかったとしても太ることは避けられません。
それは、成長ホルモンが減少することや、生活スタイルが変わっていくことによって下半身の筋肉量が減ることで、消費されるエネルギーの量が少なくなるからなのです。
ダイエットをする時は筋トレで基礎代謝をキープ!
「食べ物から取り込むエネルギーの量よりも、消費するエネルギーが上回っている。」これが身体が痩せるため仕組みです。
「エネルギーを消費する」と言われると、体を動かすことで消費することを思い描く人が多いのですが、それは全消費エネルギーのうちの15~20%でしかないのです。
消費エネルギーのうち60%を占めているのは、発熱し、体温を一定に保つなど生命を維持していくための基礎代謝です。
その基礎代謝の役割を背負っている筋肉は、意識して体を動かしていなくてもエネルギーを消費しています。
ヒトの身体や筋肉が消費するエネルギーは1kgあたり、1日で10kcalです。
つまり、身体全体の筋肉量が多ければ多いほど、ただ日常生活を送っているだけで痩せやすくなるという理想的な身体になるのです。
ここでダイエットを行う人達に知っておいてほしいことがあります。
それは「身体が痩せる時には体脂肪のみならず筋肉も減少してしまう」という事実です。
食事制限のみで痩せると、一時的に体重は減るものの、筋肉が減少してしまうため基礎代謝が悪くなります。
そのためリバウンドが起こりやすく、さらに痩せにくい身体になってしまうのです。
そうでなくても、歳を取れば取るほど筋肉は減っていきます。だからこそ基礎代謝をキープしたまま体脂肪のみを減少させたいのなら、同時に筋トレをこなし筋肉量を維持することが欠かせないのです。
ここで知識として押さえておきたいのが筋肉そのものについてです。
筋肉には2種類、「遅筋」と「速筋」と呼ばれるものが存在します。
- 遅筋:持久力に優れていて、長い時間一定の動きを維持することに長けている。鍛えても太くなりにくい。
- 速筋:筋肉の収縮が速いため、瞬発力を生み出すことに向いているが疲労しやすい面がある。鍛えると肥大しやすい。
年齢を重ねたり、ダイエットを行うことで減りやすいのは「速筋」です。
ですから、鍛えるべき筋肉は「速筋」なのです。
スクワットを行い、しっかりとした負荷をかければ、10回ほどの繰り返しトレーニングで速筋を鍛えることが出来ます。
まとめ
今回は下半身を鍛えることの大切さ、そして効率的な痩せ方についてご紹介しました。
お腹を凹ませたいという1つの目的に関してもただ腹筋をするのか、より効率の良いやり方を身につけて実践していくのかで、目に見えて現れてくる結果は違ってきます。そのために正しい知識を身につけながらトレーニング、そしてダイエットをしていきましょう。
http://bodyke-live.com/basic-knowledge/how-to-make-belly-dent/http://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2018/02/justyn-warner-541680-e1517671848419-1024x642.jpghttp://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2018/02/justyn-warner-541680-e1517671848419-150x150.jpgBodykeLIVE基礎知識こんにちはパーソナルトレーナーの渡辺です。お腹周りを細くしたい、ということは多くの人が抱えている望みであり悩みでもあると思います。どうすれば上手くおなかを凹ませることができるのか。腹筋をすればおなか周りは痩せるのでしょうか?実は効率的におなかの脂肪を減らすには、腹筋よりも下半身を鍛えることが大切になるのです。なぜ下半身を鍛えるとお腹周りが痩せるのか?それについても、ちゃんとした理由があります。今回は下半身を鍛えることによって自身の身体に起こる変化や、下半身を鍛えることの大切さについてご紹介していきたいと思います。お腹を効率的に凹ませるには腹筋をするよりも下半身を鍛えた方が良い?腹部の周りは本来体脂肪が付きやすい部位になっているので、美しく引き締まったウエストや、綺麗に割れた腹筋は誰もが憧れる対象になっています。世の中には、古典的な腹筋トレーニングや体の中心のトレーニング、最近人気が出ている体幹ダイエットまで、おなかを凹ませるための色々な部分痩せメソッドが多く溢れています。これらは「部位別筋トレダイエット」と呼ばれています。腹筋運動を行った後に筋肉痛になると、いかにも腹部の脂肪が燃焼しているかのような気がするためか、「お腹を凹ませる為には腹筋運動が効果的!」と思い込んでいる人は非常に多く存在しています。しかしながら、多くの部分が筋肉で構成されている下半身と比較すると、内蔵や脂肪を多く含む体幹にある筋肉量はひときわ少なく消費されるエネルギーも微々たるものです。同じ様に、二の腕を引き締める事を目的にして腕立て伏せを行っても、大きな効果を得ることは出来ません。痩せる為には摂取したカロリーよりも消費カロリーが上回っている事が絶対条件なのです。筋肉というのは、意識して動かさなくてもエネルギーを使い、体脂肪を減らしていく働きがあります。確実に体脂肪を減らし、なおかつリバウンドしにくい肉体を手に入れるための最も効率的な方法。それは、全身の筋肉量のうち、男性なら約60%、女性なら約70%の筋肉量を占めている下半身を鍛えることで筋肉自体を増やし、身体全体における消費カロリーを増やすことです。お尻、太もも、ふくらはぎといった下半身の部位には多くの筋肉が集中しています。筋肉は必要に応じて発達しつつ、その量を増やしていきます。それは、同じ哺乳類である「猿・オットセイ・人間」を比べることでよく分かります。猿は木にぶら下がって移動をするので、体を支えるため上半身に筋肉が集中し、水中を体をくねらせながら泳ぐオットセイは体幹の筋肉が発達しています。これに対して、人間は二足歩行を行うようになったため、自然と下半身につく筋肉量が多くなっていったのです。そのため、下半身を鍛えて筋肉を増やすことが腹部の脂肪を消費することに繋がるというわけです。つまり、おなかを凹ませようと思ったなら腹筋をするよりも下半身を鍛えるというのが正解なのです。腹筋よりも下半身。これを意識してトレーニングをするだけでも、より効率的に脂肪を減らすことが出来るので、是非チャレンジしてみてください。 下半身の筋肉が衰えていく社会人は太りやすくなる?20歳頃までは、身体の成長を促進する成長ホルモンなどが頻繁に分泌されています。それ故に、特別なスポーツをやっていなくても自然と身体に筋肉が付いていきます。そのため、子供の頃は遊んでいる中や体育の授業を受ける中で、運動部に所属してきた人達はさらにたくさんの刺激を受けて、筋肉は盛んに増え、発達していくのです。ところが、20歳ぐらいをピークに筋肉量はどんどん減っていきます。さらにその状況に追い打ちをかけていくのが、社会人になってからの変わっていく周囲の環境です。上半身の筋肉を使った動作、すなわち「物を取る」「持つ」「物を運ぶ」といったような動きは社会人になってもそれほど変化はありません。注目すべきなのは、下半身の筋肉量の減少です。学生時代は、1階の教室から5階へ移動する時でも階段を使うのが当たり前だったはずなのに、社会人になってからは職場の1つ下の階へ移動するのにもエレベーター。駅やデパートなどではエスカレーターを使い、電車に乗れば空席を探す。時間に余裕を持っていないから、ほんの少しの距離でもタクシーに乗ってしまうなど、思い当たることがあるのではないでしょうか?こうした生活を継続していると、下半身の筋肉は本人が自覚している以上にも増して衰えていってしまいます。社会人になってから身体に脂肪がつきやすくなっていくのは、飲み会などに参加する機会が増え、摂取するカロリーの量が増えるのも1つの原因です。ですが、学生時代と同じ量のエネルギーしか摂取していなかったとしても太ることは避けられません。それは、成長ホルモンが減少することや、生活スタイルが変わっていくことによって下半身の筋肉量が減ることで、消費されるエネルギーの量が少なくなるからなのです。 ダイエットをする時は筋トレで基礎代謝をキープ!「食べ物から取り込むエネルギーの量よりも、消費するエネルギーが上回っている。」これが身体が痩せるため仕組みです。「エネルギーを消費する」と言われると、体を動かすことで消費することを思い描く人が多いのですが、それは全消費エネルギーのうちの15~20%でしかないのです。消費エネルギーのうち60%を占めているのは、発熱し、体温を一定に保つなど生命を維持していくための基礎代謝です。その基礎代謝の役割を背負っている筋肉は、意識して体を動かしていなくてもエネルギーを消費しています。ヒトの身体や筋肉が消費するエネルギーは1kgあたり、1日で10kcalです。つまり、身体全体の筋肉量が多ければ多いほど、ただ日常生活を送っているだけで痩せやすくなるという理想的な身体になるのです。ここでダイエットを行う人達に知っておいてほしいことがあります。それは「身体が痩せる時には体脂肪のみならず筋肉も減少してしまう」という事実です。食事制限のみで痩せると、一時的に体重は減るものの、筋肉が減少してしまうため基礎代謝が悪くなります。そのためリバウンドが起こりやすく、さらに痩せにくい身体になってしまうのです。そうでなくても、歳を取れば取るほど筋肉は減っていきます。だからこそ基礎代謝をキープしたまま体脂肪のみを減少させたいのなら、同時に筋トレをこなし筋肉量を維持することが欠かせないのです。ここで知識として押さえておきたいのが筋肉そのものについてです。筋肉には2種類、「遅筋」と「速筋」と呼ばれるものが存在します。遅筋:持久力に優れていて、長い時間一定の動きを維持することに長けている。鍛えても太くなりにくい。
速筋:筋肉の収縮が速いため、瞬発力を生み出すことに向いているが疲労しやすい面がある。鍛えると肥大しやすい。年齢を重ねたり、ダイエットを行うことで減りやすいのは「速筋」です。ですから、鍛えるべき筋肉は「速筋」なのです。スクワットを行い、しっかりとした負荷をかければ、10回ほどの繰り返しトレーニングで速筋を鍛えることが出来ます。まとめ今回は下半身を鍛えることの大切さ、そして効率的な痩せ方についてご紹介しました。お腹を凹ませたいという1つの目的に関してもただ腹筋をするのか、より効率の良いやり方を身につけて実践していくのかで、目に見えて現れてくる結果は違ってきます。そのために正しい知識を身につけながらトレーニング、そしてダイエットをしていきましょう。BodykeLIVE kumi.fukagawa@example.comEditorBodykeLIVE