
「体育の授業や部活動、スポーツなどの前に行う【準備体操】は正しく行えていますか?
と、聞かれると、おそらく多くの人が「正しいかと言われると…」と悩んでしまうのではないでしょうか。準備体操は誰もが行ったことがあるのに、なぜか正しい動きを知らない人がほとんどなのです。
どのような目的で行うものなのか、しっかりと意識をして、正しい方法で行うことでその効果は大きく変わってきます!
今回は正しい準備体操について覚えてみましょう。
筋トレ前はきちんと準備体操をしよう。
準備体操は運動をする前に行うものというイメージがありますが、筋トレ前にも準備体操が必要です。特にハードな筋トレを行おうと考えた際には、準備体操も念入りに行わなければなりません。
これは、準備体操をすることにより、筋トレ効果を高めることができるからです。正しい準備体操を行う必要性をチェックしておきましょう。
ケガの予防・身体への負担を軽減
運動前の準備体操には様々なものがありますが、身体全体を満遍なく動かす運動として、ラジオ体操が代表的です。実際にラジオ体操をしてみるとわかりますが、伸びの運動から始まり、少しずつ運動量が増えていきます。
これは、身体が冷えていて固まっている状態から徐々に筋肉や関節のほぐす目的があるからです。その結果血液循環が向上し、運動に向けて身体が整います。
このように正しい準備体操で少しずつ身体動かすことにより筋肉がやわらかくなり、ケガの予防にもつながるのです。
また、運動後にも準備体操のような整理運動を行うと疲労回復効果が期待できるだけでなく、心臓への負担も少なくなります。
参考:(PDF)平成28年度一般財団法人簡易保険加入者協会委託調査研究:健康体操としてのラジオ体操の特徴に関する調査研究報告書(概要)[PDF]
関節の可動域が広がる
身体が温まるとそれだけ筋や腱がやわらかくなり、関節可動域が大きくなります。筋トレでは普段使わないような筋肉も鍛えるわけですが、その中で伸展やねじる動作を行うことがありますよね。
先に関節可動域を広くしてから行わなければ、肉離れや腱断裂につながってしまう恐れがあります。
参考:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット:ウォーミングアップの目的と方法
屈伸を正しく行い可動域を少しずつ広げよう!
屈伸運動は、正しい方法をしっかり意識して行わないとあまり効果がありません。股関節・ひざ・足首の可動域を広げて、動きやすくする効果がある体操なので、念入りに行いましょう。
普段の生活の中でなかなか屈伸運動をすることはありませんよね。だからこそ周辺の筋肉や関節が凝り固まりやすいポイントでもあります。
まだ運動に慣れていない方は、ゆっくり行うように心がけましょう。屈伸運動ではふとももやふくらはぎ、お尻など広範囲を効率よく鍛えることができるので、全体的に身体が硬いと感じている方にもおすすめ。
ひざや足首の可動域が大きくなれば、ケガを防ぐことにもつながります。しっかり行うことにより足腰を強化する効果もあるので、足腰に不安を感じている方も筋トレ・運動前に行ってみましょう。
ポイント
ひざとつま先を前に向けてそろえ、ひざに手を置いてしゃがんだらゆっくりひざを伸ばします。この時、無理にひざを押さないようにしましょう。
ひざが軽くまっすぐになる程度で十分です。ポイントは、かかととつま先をしっかり床につけるようにイメージするということ。身体が硬いうちは無理に意識しなくても良いです。
それから、ひざとひざの間が離れないように気をつけましょう。ここが離れてしまうとハムストリングスやお尻あたりの筋肉をしっかり伸ばすことができません。
やさしく伸ばしてストレッチ効果を上げる伸脚を!
伸脚(しんきゃく)は、片脚を身体の横に伸ばし、内ももの筋肉である内転筋群を柔らかくしたり、股関節の可動域を大きくしたりする働きがあります。
足の裏側にあるハムストリングスは硬くなりやすいという特徴も持っているので、しっかり伸脚運動をして伸ばしましょう。
ハムストリングスは足をスムーズに動かすほか、運動動作をするために使われる筋肉なので、ここが凝り固まっていると効率よく運動ができません。また、ハムストリングスが硬い状態になっているとひざの曲げ伸ばしが難しくなり、結果的にひざの稼働域が小さくなってしまうので、注意が必要です。
伸脚運動では、脚を大きく開いて身体を落としたほうが効果的ですが、バランスを取りにくい方は椅子につかまって行いましょう。
ポイント
初めのうちは無理をしないように注意しましょう。ある程度身体がやわらかくなるまではひざを曲げすぎないほうが安心です。
それから、伸脚をする際にはつま先を正面に向けてはいけません。正面に向けるとひざの内側にストレスがかかってしまうので、自然に横に伸ばしましょう。
効果を高めるためのポイントは、できるだけで両足のかかとを床に付けて、伸ばしている足はつま先を上に向けるということ。これにより腿からお尻など後ろ側の筋肉をしっかり伸ばせます。
側屈は体をゆっくり大きく伸ばそう
側屈は、背骨の左右の可動域を広げる効果のある運動です。広背筋の横と体の中心部を伸ばすことができるので、体幹や股関節、肩甲骨といった場所の連動を高める効果もあります。
日常生活の中で身体を横に曲げることはあまりないので、慣れるまでは慎重に無理することなく行ったほうが良いでしょう。
肩幅よりもやや広めに足を開いて立ち、片方の手は腰に、もう片方の腕は上にまっすぐ伸ばし、身体を左右に傾けて側面を伸ばします。
勢いをつけると身体の筋を痛めてしまう可能性があるので、まずは反動を付けることなく丁寧に行いましょう。
腕だけを横に曲げて身体を曲げたつもりになってしまう方もいるので、鏡を見ながら行うと身体の側面がきちんと曲がっているか判断できます。
ポイント
ポイントは、背筋をしっかり伸ばして行うということ。ただ、身体を斜め前に倒したり、少し反りながら倒したりすると聞いている部分が変わってくるので、わざと様々な方向に倒してみるのもおすすめです。
それから、広背筋を伸ばすことばかりを意識してしまうと体幹の側屈にならないので、みぞおちを中心として背骨を大きく使って体幹を動かしましょう。
身体の横がしっかり伸びているように意識して行うと、更に効果が高まります。
http://bodyke-live.com/basic-knowledge/correct-preparation-range-of-motion/http://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2017/10/freestocks-org-140131-e1506945855840-1024x641.jpghttp://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2017/10/freestocks-org-140131-e1506945855840-150x150.jpgBodykeLIVE基礎知識「体育の授業や部活動、スポーツなどの前に行う【準備体操】は正しく行えていますか?と、聞かれると、おそらく多くの人が「正しいかと言われると…」と悩んでしまうのではないでしょうか。準備体操は誰もが行ったことがあるのに、なぜか正しい動きを知らない人がほとんどなのです。どのような目的で行うものなのか、しっかりと意識をして、正しい方法で行うことでその効果は大きく変わってきます!今回は正しい準備体操について覚えてみましょう。筋トレ前はきちんと準備体操をしよう。準備体操は運動をする前に行うものというイメージがありますが、筋トレ前にも準備体操が必要です。特にハードな筋トレを行おうと考えた際には、準備体操も念入りに行わなければなりません。これは、準備体操をすることにより、筋トレ効果を高めることができるからです。正しい準備体操を行う必要性をチェックしておきましょう。ケガの予防・身体への負担を軽減運動前の準備体操には様々なものがありますが、身体全体を満遍なく動かす運動として、ラジオ体操が代表的です。実際にラジオ体操をしてみるとわかりますが、伸びの運動から始まり、少しずつ運動量が増えていきます。
これは、身体が冷えていて固まっている状態から徐々に筋肉や関節のほぐす目的があるからです。その結果血液循環が向上し、運動に向けて身体が整います。このように正しい準備体操で少しずつ身体動かすことにより筋肉がやわらかくなり、ケガの予防にもつながるのです。
また、運動後にも準備体操のような整理運動を行うと疲労回復効果が期待できるだけでなく、心臓への負担も少なくなります。参考:(PDF)平成28年度一般財団法人簡易保険加入者協会委託調査研究:健康体操としてのラジオ体操の特徴に関する調査研究報告書(概要)関節の可動域が広がる身体が温まるとそれだけ筋や腱がやわらかくなり、関節可動域が大きくなります。筋トレでは普段使わないような筋肉も鍛えるわけですが、その中で伸展やねじる動作を行うことがありますよね。
先に関節可動域を広くしてから行わなければ、肉離れや腱断裂につながってしまう恐れがあります。参考:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット:ウォーミングアップの目的と方法屈伸を正しく行い可動域を少しずつ広げよう!屈伸運動は、正しい方法をしっかり意識して行わないとあまり効果がありません。股関節・ひざ・足首の可動域を広げて、動きやすくする効果がある体操なので、念入りに行いましょう。普段の生活の中でなかなか屈伸運動をすることはありませんよね。だからこそ周辺の筋肉や関節が凝り固まりやすいポイントでもあります。
まだ運動に慣れていない方は、ゆっくり行うように心がけましょう。屈伸運動ではふとももやふくらはぎ、お尻など広範囲を効率よく鍛えることができるので、全体的に身体が硬いと感じている方にもおすすめ。
ひざや足首の可動域が大きくなれば、ケガを防ぐことにもつながります。しっかり行うことにより足腰を強化する効果もあるので、足腰に不安を感じている方も筋トレ・運動前に行ってみましょう。ポイントひざとつま先を前に向けてそろえ、ひざに手を置いてしゃがんだらゆっくりひざを伸ばします。この時、無理にひざを押さないようにしましょう。
ひざが軽くまっすぐになる程度で十分です。ポイントは、かかととつま先をしっかり床につけるようにイメージするということ。身体が硬いうちは無理に意識しなくても良いです。それから、ひざとひざの間が離れないように気をつけましょう。ここが離れてしまうとハムストリングスやお尻あたりの筋肉をしっかり伸ばすことができません。やさしく伸ばしてストレッチ効果を上げる伸脚を!伸脚(しんきゃく)は、片脚を身体の横に伸ばし、内ももの筋肉である内転筋群を柔らかくしたり、股関節の可動域を大きくしたりする働きがあります。
足の裏側にあるハムストリングスは硬くなりやすいという特徴も持っているので、しっかり伸脚運動をして伸ばしましょう。ハムストリングスは足をスムーズに動かすほか、運動動作をするために使われる筋肉なので、ここが凝り固まっていると効率よく運動ができません。また、ハムストリングスが硬い状態になっているとひざの曲げ伸ばしが難しくなり、結果的にひざの稼働域が小さくなってしまうので、注意が必要です。
伸脚運動では、脚を大きく開いて身体を落としたほうが効果的ですが、バランスを取りにくい方は椅子につかまって行いましょう。ポイント初めのうちは無理をしないように注意しましょう。ある程度身体がやわらかくなるまではひざを曲げすぎないほうが安心です。
それから、伸脚をする際にはつま先を正面に向けてはいけません。正面に向けるとひざの内側にストレスがかかってしまうので、自然に横に伸ばしましょう。効果を高めるためのポイントは、できるだけで両足のかかとを床に付けて、伸ばしている足はつま先を上に向けるということ。これにより腿からお尻など後ろ側の筋肉をしっかり伸ばせます。側屈は体をゆっくり大きく伸ばそう側屈は、背骨の左右の可動域を広げる効果のある運動です。広背筋の横と体の中心部を伸ばすことができるので、体幹や股関節、肩甲骨といった場所の連動を高める効果もあります。
日常生活の中で身体を横に曲げることはあまりないので、慣れるまでは慎重に無理することなく行ったほうが良いでしょう。肩幅よりもやや広めに足を開いて立ち、片方の手は腰に、もう片方の腕は上にまっすぐ伸ばし、身体を左右に傾けて側面を伸ばします。
勢いをつけると身体の筋を痛めてしまう可能性があるので、まずは反動を付けることなく丁寧に行いましょう。
腕だけを横に曲げて身体を曲げたつもりになってしまう方もいるので、鏡を見ながら行うと身体の側面がきちんと曲がっているか判断できます。ポイントポイントは、背筋をしっかり伸ばして行うということ。ただ、身体を斜め前に倒したり、少し反りながら倒したりすると聞いている部分が変わってくるので、わざと様々な方向に倒してみるのもおすすめです。それから、広背筋を伸ばすことばかりを意識してしまうと体幹の側屈にならないので、みぞおちを中心として背骨を大きく使って体幹を動かしましょう。
身体の横がしっかり伸びているように意識して行うと、更に効果が高まります。BodykeLIVE kumi.fukagawa@example.comEditorBodykeLIVE