体の凝りを解消するための3部位とは⁈
忙しい日常生活を送っていると、活動量の低下や運動不足でどうしても体が凝り固まってしまいます。そんな体を動かそうとしたときに重要なのは、「背骨・肩甲骨・股関節」の3か所です。
しかし、現代人の多くはこの3部位の動きが悪くなってしまっています。
そのため、体を大きくしなやかに動かすことができないのです。手先や足先ばかりを動かしていると不調の原因となってしまいます。
手足のはじまりの肩甲骨と股関節、さらには胴体が重要なのです。
胴体部分を構成しているのは背骨です。背骨の関節が1つ1つ動くことで体幹を前後左右に動かしたりひねったりという動きができます。
そして、胴体という土台から腕や脚につながるのが肩甲骨と股関節です。この2部位の動きが悪いと、手足を根元から大きく動かせないのです。
この3部位を知ることで、日々の不調や慢性疲労の解消ができます!今回はこの重要な3部位を中心に、しなやかに気持ちよく動かせるからだ作りについて学んでみましょう。
Contents
背骨の動きが悪いデメリット
胴体部分の大きい骨「背骨」ですが、ここの動きが悪いとどういったことが起きるのでしょうか?
腰・首の痛みの原因は背骨かも
腕や脚と違い、背骨の動きは外から見えません。
そうなると、意識しにくく、動きが悪くなります。
腕や脚の土台部分にある背骨をスムーズに動かせないとなると、全身の動きも悪くなってしまいます。背骨周りの動きが少ない場合、関節を構成している靭帯が固くなってしまいます。
靭帯が固くなることは関節が固まることと同じで、動きにくくなるのです。
また、その影響を受けて周辺の筋肉も凝り固まってしまい痛みを発生させます。痛みがあるということは、動かしたくなくなりますよね。
ますます動きが悪くなり、筋肉が固まり、痛みがひどくなるという負の連鎖が起こるのです。これが、腰や首の痛みが慢性化してしまう主な原因です。
背骨の動きが悪く猫背などのよろしくない体勢を続けていると、正しいアーチを描く理想的な姿勢に戻しにくくなります。
戻したくてもうまく動かせないことがあるのです。
姿勢が悪い状態は、局所的な背骨の圧迫や靭帯の引張力が増すなどのひずみを生みだします。
さらにダイエッターにとっては恐怖の脂肪!なんと、動きの少ない部分には脂肪がつきやすいという問題が起こります。背骨の動きが悪い場合、おなかや腰回りに脂肪がつきやすくなってしまいます。
背骨を動かせるかチェック
日常生活で背骨を意識して動かすことはそうそうないでしょう。ではどのくらい背骨が動かせるかはどのようにチェックすればよいでしょうか?それは、後ろにそらせる動きです。
長時間椅子に座っていることが多いデスクワーカーは特に猫背の形で固まり勝ちです。ほおっておくと、猫背が常態化してしまい肩こりや腰痛などの症状が出始めます。背骨がどのくらい動かせるのかチェックしてみましょう。
- 足を肩幅程度に広げてまっすぐに立ち、腰に手を当ててください。
- 腰に手を当てたまま、ひざを曲げないで背中をそらしましょう。
この状態でどのくらいまで後ろを向けるでしょうか?後ろに人がいたとして、目が合わせられるくらい背中をそらせれば問題ありません。
肩の動きが悪いデメリット
腕が動かず肩こりになってしまう
肩こりの原因って何だと思いますか?手先だけで動かしているから?肩が動かせていないから?実はこれは肩甲骨にあります。
腕の根元が肩だと思っている人は多いでしょう。
しかし、その肩関節の根元には大きく動くもう一つの関節をつくる骨があります。
これが肩甲骨(ケンコウコツ)です。
肩甲骨は、肋骨の背面をすべるように動きます。肩自体の位置や向きをかえることができます。
つまり、腕の動きは肩関節から始まるわけではなく、肩甲骨から始まっています。
また、肩甲骨は首の付け根にある鎖骨や胸の前面にある胸骨とつながっているため、骨のつながりで考えると、腕は胸の前につく鎖骨から始まっているとも言えるでしょう。
このような骨の仕組みがありますが、多くの人はこのことを考えて腕を動かすなんてことはしないですよね。
考えていないからこそ手先だけで動かしてしまい、肩甲骨を十分に動かせず腕の動きが悪くなり、肩甲骨周辺のこわばりで肩こりが起きてしまうのです。
さらには、肩甲骨の動きは、背骨の動きと連動しているため、肩甲骨の動きが悪いということは体幹の動きが悪いとも言えますし、このことから姿勢の悪化に影響があると断定できます。
肩まわりがどのくらい動くかチェック
肩甲骨や肩関節がしっかり後ろに引けるか、寄せられるか。前に出せるか、左右に広げられるかといった動きをして、肩甲骨や肩関節がどのくらい動かせるかをチェックしてみましょう。
この動きは、背中を前後に曲げる動きとも連動しているため、良い姿勢づくりやしなやかな動きにも関連しています。
~その1~ひじの前後の動きをチェック
- 足を肩幅に広げて立ち、ひじを肩の高さまで上げます。手は上にあげて手のひらが正面に向くようにします。そのままひじをできるだけ後ろに引いてみてください。この際に背中に深い溝の線ができていればOKです。
- その姿勢のまま、今度は前にひじを持っていきます。ひじを肩の高さで前方で合わせられればOKです。このポーズができれば肩甲骨がしっかり広がり、肩関節の動きもよいということが言えます。
もしもこの2つの動きをしようとして、ひじが肩よりも下がってしまうようであればそれは肩甲骨が動かせていないといえます。
~その2~腕をひねる動きをチェック
- 立ち方は、ひじの前後の動きのチェックと同じです。その状態でひじを肩の高さにあげ、右手を上にするならば、左手は下にひねってください。垂直になるまでひねることができたならOKです。
- 次に反対側にひねってみてください。反対側も同様に垂直になるまでひねれたらOKです。
指先が真上、真下に向くことができずに手首が曲がってしまったり斜めになってしまっている場合は、肩まわりが固くなってしまっている可能性大です。ゆっくりでいいので肩まわりを動かせるようにしていきましょう。
股関節の動きが悪いデメリット
日本人は欧米人に比べて股関節の動きが小さいというデータがあります。
欧米人は手足が長くて身長も高いから…なんていう人もいるかもしれませんが、同じ身長の人で比べても歩幅は10%ほど狭いという結果が出ています。
歩幅の小さなちょこちょこ歩きはかっこ悪いですよね。脚を付け根の股関節からしっかりと動かしてかっこいい歩き方を目指しましょう。
股関節はたくさんの筋肉がついている
股関節は、前後左右に脚を大きく振るときに働く関節です。股関節のまわりには、全身の筋肉量の半分近くもの筋肉がついているといわれています。
つまり、非常に大きなパワーを発揮する重要なはたらきがある関節だと言えます。
しかし、ひざや足首と比べると意識しにくい場所です。
そのため、十分に使えていない人も多いのが事実。たとえば立ち上がる動作やボールを蹴る動作は「ひざを伸ばす動き」と考えている人も多いでしょう。
実はこれは間違っているのです。
立ち上がりの動作は、股関節から動かして強い力で立つのが正しいのです。
ボールを蹴る動作はひざからではなく、股関節を動かして太ももを前方に振る股関節屈曲の動作がメインになっています。
股関節まわりが最低限動くのかチェック
股関節の動きが悪くなると、歩く時の動作や姿勢に影響がでてきます。特に重要なのは、姿勢にかかわる前後の動きですので、股関節まわりが最低限動かせるかどうかと、背骨の動きと股関節の動きの組み合わせで起こる骨盤の動きも同時にチェックをしていきましょう。
~その1~前屈の動きをチェック
- 足をつけてまっすぐに立ち、前屈をします。
- ひざを曲げないようにして曲げた時の指先はどこまで届きますか?くるぶしにつけばOKです。
~その2~足を引く動きをチェック
- 片脚立ちをします。
- 反対側の足を引いて、靴1足分(つま先を前足のかかとよりも後ろ)に引いた状態で立てていればOKです。
上体が前傾したり、後ろ脚に体重を乗せないように注意しましょう。
骨盤前後傾の動きをチェック
最後に骨盤が前後に傾けられるかです。日常生活での動きでは行わないので意識してみてもなかなか動かせない人が多い部位です。
- 足を肩幅に開いて立ちます。
- 腰に手を当てて、胸から上を動かさずに骨盤を前後に動かしてみましょう。骨盤を下げるときはヒップが上がるイメージです。
上体ごと前後してしまったりひざを曲げてしまうと、骨盤の動きのチェックができないので注意しましょう。
肩甲骨・背骨・股関節を復活させるメニュー
前項で紹介してきた動かし方は、「最低限動かせるかどうかのチェック」です。もし、この動きができなかったとしたならば、それぞれの部位がしっかりと動かせていない状態です。しかし、落ち込まないでください!これから意識して動かせばいいのです。
この3部位を動かすことでだるい重い疲れも軽減されます。
~その1~体を前後に大きく動かす運動
- 足を肩幅に開き、背筋を伸ばしてまっすぐ立ちます。
- 腰に手を当てて、ひざを伸ばしたまま体幹・股関節から大きく全身をそらしてください。
- 今度はそらせた背中を戻して、体幹・股関節の順番で全身を大きく前に倒してください。
- これをゆっくりと5回繰り返してください。
腰にしっかり手を当てることで肩が引けて肩甲骨も寄せられます。また、体をそらす支点ができるため、体幹も股関節もそらしやすくなります。前に倒すときには、背中を丸めるのではなく、股関節からしっかり前に曲げるように注意しましょう。腕をできるだけ前に伸ばすことで、肩が前に出て左右の肩甲骨がよく広がります。
手足を大きく振って動かす運動
このメニューは腕を大きく振って大股で歩くことが重要です。
- 背筋を伸ばしてまっすぐ立ちます。
- 腕と脚を大きく振ることを意識して歩きましょう。腕は肩から動かすこと、脚は股関節から動かすことを意識してください。
- 体幹のひねりも意識してみましょう。
- この歩き方で1日20~30歩歩くようにしましょう。
右腕を前に振るときは右肩から、左腕を前に振るときは左肩を大きく前に振るようにすると、体幹を十分にひねることができます。そうすると、腕の振り幅が広がり、脚の振りも自然に大きくなっていきます。
歩幅が狭いとぐらつきやすく歩きにくくなります。また、上体が前傾してしまうと後ろ方向への股関節の動きが小さくなってしまいます。上体はまっすぐに、大きく丁寧な動きで歩くようにしてみてください。
まとめ
デスクワークが増えている現代社会、特定の姿勢を取り続けて動かさないでいると、背中が丸まり固定されてしまっている20代、30代の若者も増えています。
床に座るよりも椅子に座る方が増えた現在は昔に比べると腰が曲がりにくい生活であるとは言えますが、パソコンに向かっている姿勢は猫背になりがちです。
また、いつでもスマホをのぞき込んでいると首も前に出てしまって固まっていることでしょう。
このような生活を続けていると、体が凝り固まるのも仕方ないことです。しかし、そんなかっこ悪い姿勢は今日で終わり!
毎日少しの時間でいいので、背中をそらす、大きく歩くことを意識して3部位をしっかりうごかして美しい体を手に入れましょう!
ボディメイクを成功させるための知識をもっと学びたい方はこちら!
Bodyke | ダイエット、体づくりのためのフィットネスメールマガジン
