長生きするための10つのルールとは
こんにちはパーソナルトレーナーの渡辺です。
一昔前は、人間の寿命というと50歳程度でしたが、現在はこの概念がまったく違くなっています。
60歳70歳どころか、100歳を超えても元気に活動している人も少なくないですよね。
これは日本だけではなく、イタリアやコスタリカといったように世界中で寿命が延びています。
寿命が延びるということは、医療の進化によるものもありますが、もっと根本的な昔と今の違いがあったのではないでしょうか?
今回は、100歳まで元気に長生きしている人に共通するルールについてまとめてみました。
長生きする人は共通のルールをもっている
世界の平均寿命は、この40年ほどでなんと10年も長くなりました。
日本でも「人生50年」なんて言われていた時代があったのですが、今はそんなことは無かったかのように100歳まで生きている人がたくさんいますよね。
50歳というと、まだまだ働き盛りです。
そんな年齢で寿命を迎えてしまっていたなんて考えられないですよね。
現在、100歳を超える日本人はなんと6万人を突破しています。
じつは私たちもその仲間入りすることはそんなに難しくはなく可能なのです。
どうでしょうか?「100歳まで長生きしたいか?」と考えてみると、「85歳くらいで満足」という人もいることでしょう。
しかし、実際に100歳を超えた人たちに聞いてみると、ほとんどの人が「もっと生きたい」という答えが返ってくるそうです。
というのも、100歳という大台にのったことで、初めて実感できる達成感や幸福感を得られるということが実証されています。
100歳になると、いろいろなしがらみからも離れ、煩悩の少ないおおらかな考え方が持てるようになります。
そんな素晴らしい世界観で生きるというのならば体験してみたくありませんか?
では、100歳まで生きるためにはいったいどのようなことをしたら良いのでしょうか?
まだ100歳になっていない人の話を聞くより、実際にすでに100歳を超えて生きている人たちから学ぶのが一番なのではないでしょうか?
とはいっても、現在の100歳の人が40歳のころと現代を生きる40歳の生活習慣や食べているものは異なることでしょう。
その観点から言えば、現在40歳の研究者が「こうしたら長生きできる。」
と考えていることがすべて間違っているとは言えないでしょう。
しかし、実際に100歳を超えて生きてきている人がいるのですから、
何をどのように食べてどのように暮らしてきたのかということを知り、良いところは真似をするということは長生きの近道であるということだと言えるでしょう。
長寿者の生活については、世界中で研究や調査が進められていて、それらの結果が集まりだしています。
そのことからわかってきたのは、もともとの遺伝的体質は異なる人が集まっているはずなのに、健康寿命が長い人が多い地域や、逆に寝たきりの人や短命者が多い地域が存在するということです。
つまり、このことから言えるのは、もって生まれた体質よりも、食事や生活習慣といった日々のことが「長寿になるか、短命になるか」に関与しているのではないかということです。
以前少しだけ触れましたが、海岸沿いでも山奥でも、長寿村と短命村が存在していて、それぞれ食事内容に特徴があるということがわかっています。
ここ最近の話ですが、イタリア南部にあるアッチャロリという地域では、100歳を超える住民が非常に多いことで注目を浴びています。
アッチャロリに暮らす高齢者の体を調べてみると、毛細血管が非常に若く、同じ地域に住む20代と比べて同等の毛細血管を持っている人すらいるそうです。
この人たちの食生活を見てみると、新鮮な野菜や魚をオリーブオイルとともに食べるという習慣を持っています。
また、アメリカの「ナショナル・ジオグラフィック」という本のダン・ビュイトナー氏は記者を務めており、長寿者の多い地域を調べ、その結果を「ブルーゾーン」という著書にまとめています。
本のタイトルにもなっているブルーゾーンは、100歳を超えるような長寿者が多い地域のことを指していて、その中でも4つの地域を取り上げています。
①イタリアのサルディーニャ島中部
②日本の沖縄北部
③アメリカのカルフォルニア州ロマリンダ
④コスタリカのニコジャ半島
このような貴重な文献から、長寿者たちの生活上の共通点を見ていきたいと思います。
この「生活上の共通点」ということが大事で、長寿かどうかは単純に国籍や性別でくくれるものではありません。
たとえば、上記に挙げられているブルーゾーンの中でも沖縄県がその典型的なパターンになります。
沖縄には、寿命に関して2つのグループが存在しています。
1つは、100歳以上の長寿者が多い北部です。北部では、ゴーヤを日常的に食べるといった、昔ながらの食生活を維持しています。
その一方で、もう1つの那覇地域近辺の南部ですが、こちらはアメリカ文化を取り入れている地域です。
ファストフードやランチョンミートといった、輸入品を日常的に食しており、肥満者が北部に比べるとずいぶん多く、心臓疾患で早死にする人がなんと日本のなかで最も多いと言われている地域です。
アメリカ文化のすべてが悪いとは言いません。アメリカ文化により、生活が豊かになったのも事実です。
しかし、残念ながら食生活に関しては、人間の健康状態に悪影響を与えるものが多数あり、そればかり食べてしまう生活を送っていると、短命となってしまうのは間違いありません。
このような食生活に毒されることなく、これから紹介する長寿者のルールを身に着けて、100歳を超えてもパワフルな生き方をしていきましょう!
長生きをするためのルールとはこれだ!
ルール①肥満・老化・病気を遠ざける豆類をたくさん食べる
大豆などの豆類には、良質の植物性たんぱく質が含まれていることはもうご存知だと思いますが、じつはこれだけではなく、動脈硬化を防ぐとされている「ビタミンE」も多く含まれています。
さらに、抗酸化作用のあるポリフェノールも豊富で、私たちの体を老化から守ってくれるすばらしい食べ物なのです。
実際に、世界の長寿国では、豆類がよく食べられているという実績があります。
とくに、イタリアのサルディーニャ島中部のバルバギアでは、小さめの空豆が日常的に食卓に上がっています。
空豆ならば日本でも手に入りやすい食材ですので、スーパーなどで買ってくると良いでしょう。
沖縄では、昔から大豆を原料として作られた「島豆腐」という硬めの木綿豆腐を使って、ゴーヤチャンプルなどの郷土料理を作っています。
この島豆腐をずっと食べ続けている人と、食生活をファストフードに変えてしまった人の健康状態や寿命を比べてみると、かなりの差が出ています。
100歳を過ぎても元気で健康的な生活を送るためにも、豆類は積極的に取り入れていきましょう。
日本のスーパーで最も簡単に手に入る豆類(加工品含む)というと、豆腐や納豆、豆乳といったところでしょう。
これらはなるべく毎日取り入れるようにしてください。
枝豆や空豆、サヤインゲンやサヤエンドウなどが出回る時期には、これらをさっと湯がいて食べるのもおすすめです。
また現代では、乾物として、小豆・ウズラ豆・ヒヨコ豆・レンズ豆・花豆など多彩な豆類が1年中手に入ります。
乾物だけではなく、最近はすぐに料理に使うことのできる「水煮」タイプも増えていますので、長い時間水につけてなくてはいけないということがなくなり、料理にもすぐに使えるようになったのはとても素晴らしいことだと思います。
こうしたものを使って、気軽に豆類の摂取量を増やしていきましょう。
今まで豆類というと、甘い煮豆として食べられることが多かったのですが、煮豆には多くの砂糖を使うため、ダイエッターには気になるところですし、糖類をとりすぎてしまうのも健康的に良くありません。
しかし、これをただ水煮した豆に変えることで、サラダにそのまま使ったり、チリコンカンなど甘くない料理に使うことができるのでおすすめです。
ルール②野菜嫌いは長生きができないかも…たっぷり多種類野菜を食べよう
「野菜が嫌いな人は長生きできない」ということは昔から言われている話ですが、これは都市伝説ではなく疑いようのない事実です。
たとえば、体に良いとされている魚が毎日食べられる漁村でも、野菜の摂取量が少ないという人は、短命であったという研究結果があります。
健康寿命を考えるのならば、1日当たり350グラムの野菜を食べるようにしてください。
350グラムというと、いろいろな野菜を両手いっぱいに持ったぐらいなので、量で考えると相当なものになります。
あくまでも目安になりますので、まずは一度、350グラムの野菜をはかりで計測してみてどのくらいの量なのか自分自身で目安を知っておくと良いでしょう。
もしも、「1日にこんなに多くの野菜は食べられない!」と思ったりしても、野菜ジュースに頼ろうとしないでください。
市販の野菜ジュースは糖質がたくさん含まれていることが多いこと、野菜から摂取したい肝心な食物繊維が野菜ジュースではとれなくなってしまいます。
野菜に含まれている食物繊維は、腸内細菌の食糧となり、腸内環境を整えるのに必要な栄養素です。
少し面白い話なのですが、日本人の1日の大便の量は現在どんどんと減り続けています。
戦前は350グラムくらいだったのが現在は200グラム以下と言われています。
食べ物が豊富になったこの時代で大便の量が減っているということは、それだけ野菜の摂取量が減っているからなのです。
野菜を食べる際は、できるだけ無農薬のものにこだわってください。
世界的に見て長寿地域では、自然な形で育てられた野菜が食べられています。
とくに、カルフォルニア州のロマリンダは、セブンスデー・アドベンティストというキリスト教の中の一派の人たちが多く暮らしている地域で、彼らは農薬や添加物などが含まれている食物を徹底的に避けています。
そのため、長寿な人が非常に多い地域となっています。
働き盛りの男性こそ食べてほしい野菜ですが、どうやらそういった男性の方が野菜嫌いが多いようです。
なぜなのか調べてみると、
「野菜はおいしくない」
「食べなくても別に健康診断で問題が出ているわけではないから…」
「もっと栄養がありそうなものが食べたい」
といったような理由で野菜を避けているようです。
確かに今すぐに野菜を食べないと健康診断で問題が出ることはないかもしれません。
しかし、いま食べている栄養は10年後の自分の身体を作るのです。
今野菜を避けている人は10年後の健康診断で必ずといっていいほど問題が出ていることでしょう。
野菜がおいしくないと感じている人は、コンビニで売られているサラダを食べてそのように思ったのかもしれません。
コンビニのサラダには、長時間売り場においても腐らないようにと殺菌剤や防腐剤といった添加物が使われていることがあります。
このようなものを食べて、「野菜はおいしくないものだ」と判断してしまうのは早計です。
どうせ食べるのであれば、「JASマーク」が入ったものを選ぶか、手に入らないのであれば、野菜をしっかりと水洗いして残留農薬がないように落としてください。
よく洗うと、ビタミンとミネラルはその分失われてしまいますが、残留農薬を口にするよりはまだましです。
また、野菜を食べる上で、350グラム食べれば1種類だけでいいといった考えはやめましょう。
できるだけ多くの種類を食べるようにしてください。
野菜の種類によって、含まれている栄養素は異なります。さまざまな種類の野菜を食べることで、ビタミンやミネラルといった栄養素がバランスよく摂取できます。
ルール③積極的に坂道を歩こう
イタリアのサルディーニャ島や沖縄北部に暮らしている人など、長寿者の多くは坂道が多い地域で生活し、日々坂道の上り下りを繰り返しています。
また、近年長寿世界一となり注目が集まった香港も、急な坂道が多い地域ですよね。
どうやら、坂道の上り下りが長寿に関与しているということは間違いないと言えそうです。
坂道の上り下りは、適度な有酸素運動となり、心肺機能が鍛えられます。
普通の道を歩いているときよりも、坂道の上り下りをしているときは息が上がりますよね。
また、平地の生活では使わない筋肉を坂道では使いますので、足腰も強くなります。年齢を重ねるほど足腰の強さは重要になります。
足腰が弱くなってしまうと、骨折のリスクが上がります。
若い頃は転んでも擦り傷ぐらいで済んだのに、おじいちゃん・おばあちゃんと呼ばれる年齢になると、ちょっと転んだだけで骨折をしてしまい、そのまま寝たきりになってしまうという人も少なくありません。
その一方で、足腰が強ければ、自分自身の脚でどこにでも行けるのでいくつになっても新しい世界が広がります。
高齢になり、仕事を引退し、さぁ時間ができたぞ!
という時に、ゆっくりと旅行に行きたいのであれば、足腰を強くしておかなくてはいけません。
寝たきりでは時間があっても旅行に行くことはできませんし、何もしない状態というのは認知症を進めてしまう原因にもなります。
働き盛りの今から坂道の上り下りを日課にして足腰を鍛えましょう。
会社にエレベーターがあるからといって安易に使わずに、階段を積極的に使いましょう。
健康長寿の地域の人々はよく働きます。しかし、決して激しい運動はしていないのです。
激しい運動をすれば呼吸数も多くなるため、活性酸素がたくさん発生し、老化が進んでしまいます。
こう言った不自然なことはあえてやらないのです。
「健康のために」と走り始める人は多いですが、コンクリートの道で走ると、靴底が道路に当たるときに、足裏の毛細血管を循環している血液中の赤血球がつぶれてしまうということがわかってきました。
マラソン選手に貧血の人が多いのはこのことが原因のひとつにもなっていると言われています。
世界的な大会に出場するような選手ですと、専門のトレーナーや栄養士がついているということも珍しくはありませんが、それでも貧血は起きてしまうのです。
つまり、一般人の私たちが長い距離を走ったからといってそれが長寿につながるかというと…それは現在はYESともNOとも言えなくなってしまいました。
その一方で、「坂道を上り下りしている人に長寿の人が多い」というのは、世界的に見てもデータが証明してくれているので少なくとも激しい運動や走るということよりは坂道を使うということの方が信頼性があるのではないでしょうか?
ルール④体が動く間はできるだけ長い期間働いてみる
残業するということは時間管理ができていない証拠と言われるようなこの時代で、「長い期間働く」という言葉を聞くとナンセンスだと感じる人もいるかもしれません。
この「長期間」というのは、1日のうちの時間ではなく、一生のうちの期間のことを指します。
長寿村の調査を行い始めたころ、日本の田舎と呼ばれる地域にはほとんどサラリーマンはいませんでした。
多くの人が、農業・漁業・林業といった仕事をしていて、定年などなく男女ともに動ける限り仕事をしていました。
そして、長寿村の調査当初は、「重労働が寿命を縮める」と考えられていましたが、結果的には「重労働をしている地域の方が長寿である」ということがわかりました。
このような傾向は日本だけではなく、世界でも同様で、サルディーニャ島のシラヌス村には、100歳を超えても羊飼いとして長時間肉体労働をしている人たちがいます。
このことからも、体が動くかぎりは仕事は続けた方がいいと言えるのです。
とはいっても、日本のサラリーマンの場合限界があります。
ビジネスパーソンの多くはどこかの企業に属していて、定年を迎えると退職します。
しかし、仕事というのは何も今の勤め先でおこなっているようなことだけではありません。
全然知らない世界に飛び込んでいくのもいいでしょう。
お金は別にいらないというのであれば、ボランティアで地域の活動に参加するということでもかまいません。
一番身近なのは「家事」です。家事は必要なことで仕事ではないと思った人、甘いです。
家のことは女性に任せて仕事一筋できた男性こそ家事の大変さがわかっていないことが多いのですが、家事は思っているよりもかなりの重労働なのです。
掃除機を使った掃除、掃除機に頼らない雑巾がけ。かなりの運動になります。
人間は食べないと生きていけませんから料理は必須です。料理をするためには材料を買ってこなくてはなりません。
重いものを持って帰るという重労働。そして、料理はボケ防止にも良いのです。
メニューを考え、段取りを組みひとつずつこなしていくというのは、かなり頭を使う作業です。
今まで仕事ばかりだったという人は、会社をやめてしまうと人間関係が一気に狭まり家に閉じこもりがちになります。
そして家にいても何もしないのであれば、家事をするひとにとっては邪魔でしかないのです。ぜひ、掃除や料理にチャレンジしてみてください。最初はうまくいかなくとも、今まで家事をしてくれていたことを感謝するとともに、自分の健康のためにもなります。
ルール⑤生きがいを持って日々を楽しく過ごそう
元気に100歳を超えているような人たちは、何歳になっても「あれがやってみたい、今度はこれに挑戦しよう!」といったように、生きがいを持っていて前向きに暮らしています。
とはいっても、その生きがいは大げさなものではないのです。たとえば、先に挙げたように、サルディーニャ島の羊飼いは羊の世話をすることが仕事であり、生きがいでもあります。
日本の農村部で暮らしている長寿者も、畑を耕して野菜や米を作っていることが仕事で生きがいなのです。
ようは、何歳になっても「自分にとってやるべきことがある」ということが大切なのであり、それがどんなことでも良いのです。
朝から晩までぼんやりとテレビを見ているだけの生活ではいけません。
そもそも、私たち人間が生きていくうえで、「やることが見つからない」という状態は本来あり得ないのです。
身だしなみを整えたり、買い物や洗濯、掃除をしたりとやることはいくらでもあります。
生きていくには何かしらしなくてはいけないのです。
元気があふれている高齢者の多くは、食事の支度や片づけ、布団の上げ下げといった身の回りの作業を、できるだけ自分で行いたいと考えています。
確かに、布団の上げ下げといった動作は、足腰が弱くなってきたり腕があがらなくなってくるとなかなか大変な作業ではありますが、毎日の暮らしを自分の力で送るということが、大きな生きがいとなっているのです。
医学的には、身体も脳もしっかりと使っているということが長生きには良いのです。
年をとったから楽をする必要があるというのは間違いです。
若い頃のように体を動かすのは難しいとはいえ、できる範囲で自分でできることは自分でやるということが大切です。
安易に若い家族に任せて自分は楽をするというのは、ただの甘えです。
日本で高齢者を対象に行っている意識調査によると、生きがいを感じられるかどうかというのは、健康状態や友人の有無が大きく影響するという結果が出ています。
寝たきりでずっと誰かの手を借りている状態で長生きするのではなく、社会や家族、友人と関りあい、「自分は必要とされている」と感じることが大切です。
そして、「自分は必要とされている」という状況は、会社だけではないということを覚えておいてください。
周りにはいくらでも自分と関りを持つ人がいます。必要とされる状況はいくらでも作れるのだということを理解しておきましょう。
ルール⑥早期発見早期治療が健康の基本!健康チェックは定期的かつ徹底的に行おう
前述したように、「ブルーゾーン」で取り上げられているカルフォルニア州ロマリンダには、セブンスデー・アドベンティストというキリスト教の一派の人たちが現在も多く暮らしています。
彼らは、野菜やナッツ類を多く食べ、ウォーキングといった軽い運動を毎日こなし、ボランティア活動などを通じて社会との関りを持っています。
その他にも、定期的にしっかりとした健康チェックを行っています。
長生きしたいと思うならば、がんや心筋梗塞、脳卒中のような命に関わる怖い病気を早期に発見し、適切な治療をすることが重要です。
会社の義務で年に一度健康診断を受けているから大丈夫と思っているならばそれは大きな間違いです。
肺のレントゲン、胃のバリウム、腹部超音波といった一般的な検査だけでは早期のがんを発見することは難しいのです。
推奨したいことは以下3つの検査です。
Ⅰ:胃と腸は内視鏡で直接検査を受ける
胃のバリウム検査は、時間がかかりますしかなり大変な思いをして受けるのにもかかわらず、早期のがんを見落としがちなのです。
しかも、バリウム検査で異常が見つかった場合、内視鏡検査を受けることになるのですから、最初から内視鏡検査を受けた方が効率的だと言えます。
また、便の検査で血液が混じっているということがあれば、大腸がんがかなり進行してしまっている可能性があります。
現在、老若男女問わず大腸がんが激増しているため、内視鏡による確実な検査が必要です。
内視鏡は苦しいという思いがあるかもしれませんが、現在の内視鏡は、麻酔で寝ている間に終わってしまい、苦しい思いも、痛い思いもせずに終わります。
病院によって金額は異なりますがあ、およそ5,000円~10,000円程度で受けれる検査ですので、怖がらずに検診を受けてみてください。
Ⅱ:胸部と腹部のCT検査を受ける
肺のレントゲン検査や、腹部の超音波検査では小さながんを見つけることは難しいです。
そこで、CT検査で体を輪切りにしてみることで、肺・すい臓・胆のう・肝臓・腎臓・卵巣などのがんを早期に発見することが可能です。
胸部CTでは、心臓の血管も見ることができますので、異常があれば、
冠動脈CTという簡単な精密検査を受ければさらに細かく検査をすることができます。
この検査を受けることで、心筋梗塞を予防することができるでしょう。
Ⅲ:脳のMRI検査を受ける
脳のMRI検査を受けることで脳動脈瘤や、小さな梗塞を見つけ、前もって予防薬を飲むことで、後遺症が残ってしまったり運が悪ければ命を落としてしまったりすることも避けられます。
働き盛りに多い、くも膜下出血の予防にも効果的です。
また、脳腫瘍も発見できるため、ちょっとでも頭痛を感じて何かおかしいな?
と思うことがあるのであれば、まずは内科を受診し、何も見つからなければ脳のMRIも検討してみてください。
海馬の萎縮度を調べる検査も同時に行うことができますので、アルツハイマーの予防にもなります。
CT検査やMRI検査というと、かなり大掛かりなものであり、健康体の自分では受けられないのではないかと考えるかもしれませんが、じつはそんなことはありません。
小さな病院では機器を置いていない場合もありますが、検査を受けておきたいといえば紹介状も書いてくれることでしょう。
病気は早期発見することで簡単に治るものも、いつまでも病院に行かなかったせいで治らなくなってしまうことがあります。
自分の健康ですから、自ら守るという意識をもって健康チェックを行っていきましょう。
ルール⑦腹七分目を守って食べすぎには要注意
高齢にもかかわらず、元気に毎日体を動かしている人たちは、「おなかいっぱいになるほど食べる」という習慣がありません。
満腹になってしまうと、脳の満足感はあるかもしれませんが、体が重くなり動きが悪くなります。
人間の祖先、縄文人はそもそも豊かな食糧を得ていたとは思えません。
肉がとれるのも毎日ではないでしょうし、他の動物から襲われるということも現代の日本ではほぼ考えられませんが、縄文時代なら日常的にあったことでしょう。
そんなときも体が重くて逃げられないということでは困りますよね。
おそらく、満腹までは食べずにいたのではないかと考えられます。
慶応大学医学部百寿総合研究センター特別招聘教授の広瀬信義氏の研究によると、100歳まで生きる人の共通点に「腹八分目まで食べる」というものがあるそうです。
ちょっとしか食べないのであれば体力がつきませんし、日々生きていくのが大変です。
かといって、食べすぎは上記で挙げたように体が重くなってしまうことや、毎日食べすぎていたらどんどん太ってしまいますからね。
とはいっても、多くの人にとって食べることが喜びになるということは変わりなく、その誘惑に勝つのは難しいかもしれません。
とくに、おなかが減った状態で食事をするときのおいしさといったら…八分目でやめるというのは難しいですよね。
しかし、今回おすすめしたいのは、八分目どころか七分目です。これは、空腹を我慢するということではありません。
あくまでも、「腹ペコの状態からドカ食いをしておなか一杯にするということを無くす」というように自分自身のコントロールをするためのものなのです。
血糖値を大きく変化させてしまう「腹ペコからのおなか一杯」という状態を避けるためには、以下3つのことを心がけてください。
①同じ量を食べるのであれば、1日の食事回数を増やして、分けて食べよう
②早食いはやめてゆっくりと食べることで満腹中枢にすばやく信号を送ろう
③よく噛まないと飲み込めないような食べ物を積極的に食べよう
このように、食事のスタイルを変えていくことで「腹七分目でも、なんだか物足りない」とは感じなくなるのです。このように考えられれば空腹感に悩まされることがなく、健康的な食生活を送ることができます。
ルール⑧飲めるのであればアルコールは少しくらい嗜もう!
今はもう「お酒を飲むことは悪である」と考える人も少なくなっているとは思いますが、飲めるのであればワインは長寿に貢献してくれる飲み物でもあります。
サルディーニャ島で元気に生活を送っている高齢者の中には、肉体労働をこなしながらもワインを1日に1リットルも飲む人もいるくらいです。
さすがに1リットルは人によっては太ってしまったり、健康になるために必要な量は超えていると思いますが、ワインに限らず、人類とともにさまざまな種類ができてきたアルコール類は、決して体に悪いものではありません。
沖縄でも泡盛が飲まれてきたように、医食同源をうたっている中国では7000年前からお酒を飲んでいたという史実もあります。
最近長寿世界一となった香港では、中国酒だけではなくワインも多く飲まれています。
いくつかの研究結果より、アルコールの中でもとくにワインは体にいいものであるということが証明されています。
赤ワインに含まれているポリフェノールは、強い抗酸化作用があります。
辛口の白ワインにはやせる効果があるという研究結果も出ています。
どちらにも言えるのは、「血糖値を下げる」ということです。
アルコールに弱い体質の人がお酒を飲むと、気分が悪くなってしまうことがありますので、「お酒=体に悪いもの」という考えになってしまうのもわからなくはありません。
アルコールに弱い体質でなくとも、飲みすぎは気分を害してしまいます。
何事もほどほどにが重要ですが、飲める人ならば健康のためにアルコールはすべてやめなくてはいけないということは間違っているということを知っておきましょう。
頑張って働いた、頑張って家事をした。
そんな1日の終わりにはアルコールをたしなんで楽しい時間を過ごすというのは、健康長寿に欠かせないものとなります。
日本人は世界的に見てアルコールに強い方ではありません。
そのため、酔いやすい傾向にありますが、自分の飲める量を知っている人ならば無茶な飲み方はしないですよね。
健康のためにもアルコールと良い付き合いをしていきましょう。
ルール⑨健康に良い成分がたっぷり含まれているチョコレートを食べよう
フランスのとある女性が120歳を超える長寿を記録していますが、彼女の大好物は何だったと思いますか?
赤ワインとチョコレートが大好きだったのです。
チョコレートはなんと1週間に1キロも食べていたとも言われています。
アメリカにもあと少しで120歳になるというところで亡くなってしまった女性がいましたが、彼女も大のチョコレート好きだったと言います。
チョコレートの主原料であるカカオには、カカオポリフェノールが豊富に含まれていますが、これには強い抗酸化作用があります。
そして赤ワインにもポリフェノールが含まれていますので、相乗効果により老化を抑えられていたのではないかと考えられます。
日本の研究でも、「カカオ成分の多いチョコレートには、血圧を下げる効果がある」ことが判明しています。
カカオポリフェノールが血管の炎症を少なくし、それにより狭くなってしまった血管が広がることで血圧が下がるのでしょう。
また、カカオはポリフェノールだけではなく、カルシウム・亜鉛・マグネシウム・鉄といったミネラルも豊富に含まれ、これらの成分も健康長寿に関係していると言われています。
日々の生活でおやつを食べる習慣がある人、仕事中にふと何かを口にしたいと思ったときにスナック菓子をつまんでしまう人は、今日のおやつからチョコレートに変えてみてください。
とはいっても、食べすぎには要注意です。そして、甘すぎるチョコレートは太ってしまいますので、特に気を付ける必要があります。
チョコレートの中でも、カカオ成分が70%を超えるビターチョコレートを1日に25グラム程度摂取するのが理想的だと言われています。
ちなみに、ホワイトチョコレートについては、カカオバターは入っていますが、ポリフェノールやミネラル成分についてはブラックチョコレートにはるかに劣ってしまいます。
チョコレートについては、砂糖たっぷりでカカオ成分が少ないものを多量に食べてしまうと太ってしまいます。
しかし、カカオ成分が多いブラックチョコレートを適量食べるのであれば、それは健康長寿につながることでしょう。
ルール⑩病院と医師はしっかりと選ぼう
長寿の人は、もともと健康に恵まれているという人が多いのは確かです。しかし、長く生きていれば何かしらの病気を体験することでしょう。
しかし、それでも長生きをするというのはなぜか?それは、病気になった時に、良い医療機関にかかれたということです。
体調が悪くなれば誰もが対処しようとしますが、もしもヤブ医者と呼ばれるような医師のいる病院にかかったらちゃんと治るでしょうか?長引いてしまうのではないでしょうか?
健康管理を徹底しているセブンスデー・アドベンティストのひとたちが暮らしているロマリンダ地域には立派な大学病院があり、そこで検査を行って病気が見つかれば最高レベルの治療が受けられる施設が整っています。
日本は、世界の中でも医療に関してはトップレベルです。
衛生的にも綺麗な国だと言えます。しかし、数多くある病院のどこでもいいのかというとそんなことはありません。
とくに、医師選びで気を付けてほしいのはがんを含めた外科医、心臓のカテーテル治療や胃・腸などの内視鏡治療を行う内科医です。
同じメニューの料理を作ったとしてもおいしいお店とまずいお店があるのは、料理人の腕の差です。そういった違いは医師にももちろんあります。腕の悪い医師にかかってしまうと、治るものも治りません。
そして、勘違いしてしまうのが「腕のいい医師は大きな病院にいるとは限らない」ということです。
ロマリンダ地域には立派な大学病院があるとは言いましたが、有名な大学病院ならば大丈夫!
と思いがちかもしれませんが、多くの大学病院には医者になりたての新人もたくさんいます。
そういう新人はもちろん一人で判断することはありませんが、それでも経験を積むためにどんどん患者を任されるようになります。
患者の中の誰かは、新人の患者の第一号になるのです。
普段仕事をしている人ほど、大きなところなら安心と思いがちですが、病院選びに関してはその考えは捨ててください。
医療関係者や実際に病気を経験して病院に通ったことがある人に話を聞き、様々な角度から病院や医師の情報をつかみ選ぶようにしましょう。
病気にならないのが一番。しかし、なってしまったならばすぐに治すこと!これが健康長寿への近道です。
まとめ
今回は、長生きをするためのルールについてまとめてみました。「あ、なるほど!」と思い立った人もいるのではないでしょうか?
すでに実践していることがあれば、それは引き続き続けていきましょう。
まだ行っていないということがあれば、それを今から始めてみてください。
長生きをしたいのであれば、今すぐに始めることが大切です。
「まだ自分は若いから」「まだ何も病気をしていないから」そういう考えはいますぐに捨てましょう。
何度も言いますが、今の自分の行動は10年後の自分を作ります。食べ物に関しても運動に関してもそうです。
長い目で見るのであれば今すぐに改革をしていきましょう!
http://bodyke-live.com/basic-knowledge/10-one-of-the-rules-to-live-longer/http://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2018/12/people-e1545140160942-1024x623.jpghttp://bodyke-live.com/wp-content/uploads/2018/12/people-e1545140160942-150x150.jpg基礎知識考え方こんにちはパーソナルトレーナーの渡辺です。一昔前は、人間の寿命というと50歳程度でしたが、現在はこの概念がまったく違くなっています。60歳70歳どころか、100歳を超えても元気に活動している人も少なくないですよね。これは日本だけではなく、イタリアやコスタリカといったように世界中で寿命が延びています。寿命が延びるということは、医療の進化によるものもありますが、もっと根本的な昔と今の違いがあったのではないでしょうか?今回は、100歳まで元気に長生きしている人に共通するルールについてまとめてみました。長生きする人は共通のルールをもっている世界の平均寿命は、この40年ほどでなんと10年も長くなりました。日本でも「人生50年」なんて言われていた時代があったのですが、今はそんなことは無かったかのように100歳まで生きている人がたくさんいますよね。50歳というと、まだまだ働き盛りです。そんな年齢で寿命を迎えてしまっていたなんて考えられないですよね。現在、100歳を超える日本人はなんと6万人を突破しています。じつは私たちもその仲間入りすることはそんなに難しくはなく可能なのです。どうでしょうか?「100歳まで長生きしたいか?」と考えてみると、「85歳くらいで満足」という人もいることでしょう。しかし、実際に100歳を超えた人たちに聞いてみると、ほとんどの人が「もっと生きたい」という答えが返ってくるそうです。というのも、100歳という大台にのったことで、初めて実感できる達成感や幸福感を得られるということが実証されています。100歳になると、いろいろなしがらみからも離れ、煩悩の少ないおおらかな考え方が持てるようになります。そんな素晴らしい世界観で生きるというのならば体験してみたくありませんか?では、100歳まで生きるためにはいったいどのようなことをしたら良いのでしょうか?まだ100歳になっていない人の話を聞くより、実際にすでに100歳を超えて生きている人たちから学ぶのが一番なのではないでしょうか?とはいっても、現在の100歳の人が40歳のころと現代を生きる40歳の生活習慣や食べているものは異なることでしょう。その観点から言えば、現在40歳の研究者が「こうしたら長生きできる。」と考えていることがすべて間違っているとは言えないでしょう。しかし、実際に100歳を超えて生きてきている人がいるのですから、何をどのように食べてどのように暮らしてきたのかということを知り、良いところは真似をするということは長生きの近道であるということだと言えるでしょう。長寿者の生活については、世界中で研究や調査が進められていて、それらの結果が集まりだしています。そのことからわかってきたのは、もともとの遺伝的体質は異なる人が集まっているはずなのに、健康寿命が長い人が多い地域や、逆に寝たきりの人や短命者が多い地域が存在するということです。つまり、このことから言えるのは、もって生まれた体質よりも、食事や生活習慣といった日々のことが「長寿になるか、短命になるか」に関与しているのではないかということです。以前少しだけ触れましたが、海岸沿いでも山奥でも、長寿村と短命村が存在していて、それぞれ食事内容に特徴があるということがわかっています。ここ最近の話ですが、イタリア南部にあるアッチャロリという地域では、100歳を超える住民が非常に多いことで注目を浴びています。アッチャロリに暮らす高齢者の体を調べてみると、毛細血管が非常に若く、同じ地域に住む20代と比べて同等の毛細血管を持っている人すらいるそうです。この人たちの食生活を見てみると、新鮮な野菜や魚をオリーブオイルとともに食べるという習慣を持っています。また、アメリカの「ナショナル・ジオグラフィック」という本のダン・ビュイトナー氏は記者を務めており、長寿者の多い地域を調べ、その結果を「ブルーゾーン」という著書にまとめています。本のタイトルにもなっているブルーゾーンは、100歳を超えるような長寿者が多い地域のことを指していて、その中でも4つの地域を取り上げています。①イタリアのサルディーニャ島中部②日本の沖縄北部③アメリカのカルフォルニア州ロマリンダ④コスタリカのニコジャ半島このような貴重な文献から、長寿者たちの生活上の共通点を見ていきたいと思います。この「生活上の共通点」ということが大事で、長寿かどうかは単純に国籍や性別でくくれるものではありません。たとえば、上記に挙げられているブルーゾーンの中でも沖縄県がその典型的なパターンになります。沖縄には、寿命に関して2つのグループが存在しています。1つは、100歳以上の長寿者が多い北部です。北部では、ゴーヤを日常的に食べるといった、昔ながらの食生活を維持しています。その一方で、もう1つの那覇地域近辺の南部ですが、こちらはアメリカ文化を取り入れている地域です。ファストフードやランチョンミートといった、輸入品を日常的に食しており、肥満者が北部に比べるとずいぶん多く、心臓疾患で早死にする人がなんと日本のなかで最も多いと言われている地域です。アメリカ文化のすべてが悪いとは言いません。アメリカ文化により、生活が豊かになったのも事実です。しかし、残念ながら食生活に関しては、人間の健康状態に悪影響を与えるものが多数あり、そればかり食べてしまう生活を送っていると、短命となってしまうのは間違いありません。このような食生活に毒されることなく、これから紹介する長寿者のルールを身に着けて、100歳を超えてもパワフルな生き方をしていきましょう! 長生きをするためのルールとはこれだ!ルール①肥満・老化・病気を遠ざける豆類をたくさん食べる大豆などの豆類には、良質の植物性たんぱく質が含まれていることはもうご存知だと思いますが、じつはこれだけではなく、動脈硬化を防ぐとされている「ビタミンE」も多く含まれています。さらに、抗酸化作用のあるポリフェノールも豊富で、私たちの体を老化から守ってくれるすばらしい食べ物なのです。実際に、世界の長寿国では、豆類がよく食べられているという実績があります。とくに、イタリアのサルディーニャ島中部のバルバギアでは、小さめの空豆が日常的に食卓に上がっています。空豆ならば日本でも手に入りやすい食材ですので、スーパーなどで買ってくると良いでしょう。沖縄では、昔から大豆を原料として作られた「島豆腐」という硬めの木綿豆腐を使って、ゴーヤチャンプルなどの郷土料理を作っています。この島豆腐をずっと食べ続けている人と、食生活をファストフードに変えてしまった人の健康状態や寿命を比べてみると、かなりの差が出ています。100歳を過ぎても元気で健康的な生活を送るためにも、豆類は積極的に取り入れていきましょう。日本のスーパーで最も簡単に手に入る豆類(加工品含む)というと、豆腐や納豆、豆乳といったところでしょう。これらはなるべく毎日取り入れるようにしてください。枝豆や空豆、サヤインゲンやサヤエンドウなどが出回る時期には、これらをさっと湯がいて食べるのもおすすめです。また現代では、乾物として、小豆・ウズラ豆・ヒヨコ豆・レンズ豆・花豆など多彩な豆類が1年中手に入ります。乾物だけではなく、最近はすぐに料理に使うことのできる「水煮」タイプも増えていますので、長い時間水につけてなくてはいけないということがなくなり、料理にもすぐに使えるようになったのはとても素晴らしいことだと思います。こうしたものを使って、気軽に豆類の摂取量を増やしていきましょう。今まで豆類というと、甘い煮豆として食べられることが多かったのですが、煮豆には多くの砂糖を使うため、ダイエッターには気になるところですし、糖類をとりすぎてしまうのも健康的に良くありません。しかし、これをただ水煮した豆に変えることで、サラダにそのまま使ったり、チリコンカンなど甘くない料理に使うことができるのでおすすめです。ルール②野菜嫌いは長生きができないかも…たっぷり多種類野菜を食べよう「野菜が嫌いな人は長生きできない」ということは昔から言われている話ですが、これは都市伝説ではなく疑いようのない事実です。たとえば、体に良いとされている魚が毎日食べられる漁村でも、野菜の摂取量が少ないという人は、短命であったという研究結果があります。健康寿命を考えるのならば、1日当たり350グラムの野菜を食べるようにしてください。350グラムというと、いろいろな野菜を両手いっぱいに持ったぐらいなので、量で考えると相当なものになります。あくまでも目安になりますので、まずは一度、350グラムの野菜をはかりで計測してみてどのくらいの量なのか自分自身で目安を知っておくと良いでしょう。もしも、「1日にこんなに多くの野菜は食べられない!」と思ったりしても、野菜ジュースに頼ろうとしないでください。市販の野菜ジュースは糖質がたくさん含まれていることが多いこと、野菜から摂取したい肝心な食物繊維が野菜ジュースではとれなくなってしまいます。野菜に含まれている食物繊維は、腸内細菌の食糧となり、腸内環境を整えるのに必要な栄養素です。少し面白い話なのですが、日本人の1日の大便の量は現在どんどんと減り続けています。戦前は350グラムくらいだったのが現在は200グラム以下と言われています。食べ物が豊富になったこの時代で大便の量が減っているということは、それだけ野菜の摂取量が減っているからなのです。野菜を食べる際は、できるだけ無農薬のものにこだわってください。世界的に見て長寿地域では、自然な形で育てられた野菜が食べられています。とくに、カルフォルニア州のロマリンダは、セブンスデー・アドベンティストというキリスト教の中の一派の人たちが多く暮らしている地域で、彼らは農薬や添加物などが含まれている食物を徹底的に避けています。そのため、長寿な人が非常に多い地域となっています。働き盛りの男性こそ食べてほしい野菜ですが、どうやらそういった男性の方が野菜嫌いが多いようです。なぜなのか調べてみると、「野菜はおいしくない」「食べなくても別に健康診断で問題が出ているわけではないから…」「もっと栄養がありそうなものが食べたい」といったような理由で野菜を避けているようです。確かに今すぐに野菜を食べないと健康診断で問題が出ることはないかもしれません。しかし、いま食べている栄養は10年後の自分の身体を作るのです。今野菜を避けている人は10年後の健康診断で必ずといっていいほど問題が出ていることでしょう。野菜がおいしくないと感じている人は、コンビニで売られているサラダを食べてそのように思ったのかもしれません。コンビニのサラダには、長時間売り場においても腐らないようにと殺菌剤や防腐剤といった添加物が使われていることがあります。このようなものを食べて、「野菜はおいしくないものだ」と判断してしまうのは早計です。どうせ食べるのであれば、「JASマーク」が入ったものを選ぶか、手に入らないのであれば、野菜をしっかりと水洗いして残留農薬がないように落としてください。よく洗うと、ビタミンとミネラルはその分失われてしまいますが、残留農薬を口にするよりはまだましです。また、野菜を食べる上で、350グラム食べれば1種類だけでいいといった考えはやめましょう。できるだけ多くの種類を食べるようにしてください。野菜の種類によって、含まれている栄養素は異なります。さまざまな種類の野菜を食べることで、ビタミンやミネラルといった栄養素がバランスよく摂取できます。ルール③積極的に坂道を歩こうイタリアのサルディーニャ島や沖縄北部に暮らしている人など、長寿者の多くは坂道が多い地域で生活し、日々坂道の上り下りを繰り返しています。また、近年長寿世界一となり注目が集まった香港も、急な坂道が多い地域ですよね。どうやら、坂道の上り下りが長寿に関与しているということは間違いないと言えそうです。坂道の上り下りは、適度な有酸素運動となり、心肺機能が鍛えられます。普通の道を歩いているときよりも、坂道の上り下りをしているときは息が上がりますよね。また、平地の生活では使わない筋肉を坂道では使いますので、足腰も強くなります。年齢を重ねるほど足腰の強さは重要になります。足腰が弱くなってしまうと、骨折のリスクが上がります。若い頃は転んでも擦り傷ぐらいで済んだのに、おじいちゃん・おばあちゃんと呼ばれる年齢になると、ちょっと転んだだけで骨折をしてしまい、そのまま寝たきりになってしまうという人も少なくありません。その一方で、足腰が強ければ、自分自身の脚でどこにでも行けるのでいくつになっても新しい世界が広がります。高齢になり、仕事を引退し、さぁ時間ができたぞ!という時に、ゆっくりと旅行に行きたいのであれば、足腰を強くしておかなくてはいけません。寝たきりでは時間があっても旅行に行くことはできませんし、何もしない状態というのは認知症を進めてしまう原因にもなります。働き盛りの今から坂道の上り下りを日課にして足腰を鍛えましょう。会社にエレベーターがあるからといって安易に使わずに、階段を積極的に使いましょう。健康長寿の地域の人々はよく働きます。しかし、決して激しい運動はしていないのです。激しい運動をすれば呼吸数も多くなるため、活性酸素がたくさん発生し、老化が進んでしまいます。こう言った不自然なことはあえてやらないのです。「健康のために」と走り始める人は多いですが、コンクリートの道で走ると、靴底が道路に当たるときに、足裏の毛細血管を循環している血液中の赤血球がつぶれてしまうということがわかってきました。マラソン選手に貧血の人が多いのはこのことが原因のひとつにもなっていると言われています。世界的な大会に出場するような選手ですと、専門のトレーナーや栄養士がついているということも珍しくはありませんが、それでも貧血は起きてしまうのです。つまり、一般人の私たちが長い距離を走ったからといってそれが長寿につながるかというと…それは現在はYESともNOとも言えなくなってしまいました。その一方で、「坂道を上り下りしている人に長寿の人が多い」というのは、世界的に見てもデータが証明してくれているので少なくとも激しい運動や走るということよりは坂道を使うということの方が信頼性があるのではないでしょうか?ルール④体が動く間はできるだけ長い期間働いてみる残業するということは時間管理ができていない証拠と言われるようなこの時代で、「長い期間働く」という言葉を聞くとナンセンスだと感じる人もいるかもしれません。この「長期間」というのは、1日のうちの時間ではなく、一生のうちの期間のことを指します。長寿村の調査を行い始めたころ、日本の田舎と呼ばれる地域にはほとんどサラリーマンはいませんでした。多くの人が、農業・漁業・林業といった仕事をしていて、定年などなく男女ともに動ける限り仕事をしていました。そして、長寿村の調査当初は、「重労働が寿命を縮める」と考えられていましたが、結果的には「重労働をしている地域の方が長寿である」ということがわかりました。このような傾向は日本だけではなく、世界でも同様で、サルディーニャ島のシラヌス村には、100歳を超えても羊飼いとして長時間肉体労働をしている人たちがいます。このことからも、体が動くかぎりは仕事は続けた方がいいと言えるのです。とはいっても、日本のサラリーマンの場合限界があります。ビジネスパーソンの多くはどこかの企業に属していて、定年を迎えると退職します。しかし、仕事というのは何も今の勤め先でおこなっているようなことだけではありません。全然知らない世界に飛び込んでいくのもいいでしょう。お金は別にいらないというのであれば、ボランティアで地域の活動に参加するということでもかまいません。一番身近なのは「家事」です。家事は必要なことで仕事ではないと思った人、甘いです。家のことは女性に任せて仕事一筋できた男性こそ家事の大変さがわかっていないことが多いのですが、家事は思っているよりもかなりの重労働なのです。掃除機を使った掃除、掃除機に頼らない雑巾がけ。かなりの運動になります。人間は食べないと生きていけませんから料理は必須です。料理をするためには材料を買ってこなくてはなりません。重いものを持って帰るという重労働。そして、料理はボケ防止にも良いのです。メニューを考え、段取りを組みひとつずつこなしていくというのは、かなり頭を使う作業です。今まで仕事ばかりだったという人は、会社をやめてしまうと人間関係が一気に狭まり家に閉じこもりがちになります。そして家にいても何もしないのであれば、家事をするひとにとっては邪魔でしかないのです。ぜひ、掃除や料理にチャレンジしてみてください。最初はうまくいかなくとも、今まで家事をしてくれていたことを感謝するとともに、自分の健康のためにもなります。ルール⑤生きがいを持って日々を楽しく過ごそう元気に100歳を超えているような人たちは、何歳になっても「あれがやってみたい、今度はこれに挑戦しよう!」といったように、生きがいを持っていて前向きに暮らしています。とはいっても、その生きがいは大げさなものではないのです。たとえば、先に挙げたように、サルディーニャ島の羊飼いは羊の世話をすることが仕事であり、生きがいでもあります。日本の農村部で暮らしている長寿者も、畑を耕して野菜や米を作っていることが仕事で生きがいなのです。ようは、何歳になっても「自分にとってやるべきことがある」ということが大切なのであり、それがどんなことでも良いのです。朝から晩までぼんやりとテレビを見ているだけの生活ではいけません。そもそも、私たち人間が生きていくうえで、「やることが見つからない」という状態は本来あり得ないのです。身だしなみを整えたり、買い物や洗濯、掃除をしたりとやることはいくらでもあります。生きていくには何かしらしなくてはいけないのです。元気があふれている高齢者の多くは、食事の支度や片づけ、布団の上げ下げといった身の回りの作業を、できるだけ自分で行いたいと考えています。確かに、布団の上げ下げといった動作は、足腰が弱くなってきたり腕があがらなくなってくるとなかなか大変な作業ではありますが、毎日の暮らしを自分の力で送るということが、大きな生きがいとなっているのです。医学的には、身体も脳もしっかりと使っているということが長生きには良いのです。年をとったから楽をする必要があるというのは間違いです。若い頃のように体を動かすのは難しいとはいえ、できる範囲で自分でできることは自分でやるということが大切です。安易に若い家族に任せて自分は楽をするというのは、ただの甘えです。日本で高齢者を対象に行っている意識調査によると、生きがいを感じられるかどうかというのは、健康状態や友人の有無が大きく影響するという結果が出ています。寝たきりでずっと誰かの手を借りている状態で長生きするのではなく、社会や家族、友人と関りあい、「自分は必要とされている」と感じることが大切です。そして、「自分は必要とされている」という状況は、会社だけではないということを覚えておいてください。周りにはいくらでも自分と関りを持つ人がいます。必要とされる状況はいくらでも作れるのだということを理解しておきましょう。ルール⑥早期発見早期治療が健康の基本!健康チェックは定期的かつ徹底的に行おう前述したように、「ブルーゾーン」で取り上げられているカルフォルニア州ロマリンダには、セブンスデー・アドベンティストというキリスト教の一派の人たちが現在も多く暮らしています。彼らは、野菜やナッツ類を多く食べ、ウォーキングといった軽い運動を毎日こなし、ボランティア活動などを通じて社会との関りを持っています。その他にも、定期的にしっかりとした健康チェックを行っています。長生きしたいと思うならば、がんや心筋梗塞、脳卒中のような命に関わる怖い病気を早期に発見し、適切な治療をすることが重要です。会社の義務で年に一度健康診断を受けているから大丈夫と思っているならばそれは大きな間違いです。肺のレントゲン、胃のバリウム、腹部超音波といった一般的な検査だけでは早期のがんを発見することは難しいのです。推奨したいことは以下3つの検査です。Ⅰ:胃と腸は内視鏡で直接検査を受ける胃のバリウム検査は、時間がかかりますしかなり大変な思いをして受けるのにもかかわらず、早期のがんを見落としがちなのです。しかも、バリウム検査で異常が見つかった場合、内視鏡検査を受けることになるのですから、最初から内視鏡検査を受けた方が効率的だと言えます。また、便の検査で血液が混じっているということがあれば、大腸がんがかなり進行してしまっている可能性があります。現在、老若男女問わず大腸がんが激増しているため、内視鏡による確実な検査が必要です。内視鏡は苦しいという思いがあるかもしれませんが、現在の内視鏡は、麻酔で寝ている間に終わってしまい、苦しい思いも、痛い思いもせずに終わります。病院によって金額は異なりますがあ、およそ5,000円~10,000円程度で受けれる検査ですので、怖がらずに検診を受けてみてください。Ⅱ:胸部と腹部のCT検査を受ける肺のレントゲン検査や、腹部の超音波検査では小さながんを見つけることは難しいです。そこで、CT検査で体を輪切りにしてみることで、肺・すい臓・胆のう・肝臓・腎臓・卵巣などのがんを早期に発見することが可能です。胸部CTでは、心臓の血管も見ることができますので、異常があれば、冠動脈CTという簡単な精密検査を受ければさらに細かく検査をすることができます。この検査を受けることで、心筋梗塞を予防することができるでしょう。Ⅲ:脳のMRI検査を受ける脳のMRI検査を受けることで脳動脈瘤や、小さな梗塞を見つけ、前もって予防薬を飲むことで、後遺症が残ってしまったり運が悪ければ命を落としてしまったりすることも避けられます。働き盛りに多い、くも膜下出血の予防にも効果的です。また、脳腫瘍も発見できるため、ちょっとでも頭痛を感じて何かおかしいな?と思うことがあるのであれば、まずは内科を受診し、何も見つからなければ脳のMRIも検討してみてください。海馬の萎縮度を調べる検査も同時に行うことができますので、アルツハイマーの予防にもなります。CT検査やMRI検査というと、かなり大掛かりなものであり、健康体の自分では受けられないのではないかと考えるかもしれませんが、じつはそんなことはありません。小さな病院では機器を置いていない場合もありますが、検査を受けておきたいといえば紹介状も書いてくれることでしょう。病気は早期発見することで簡単に治るものも、いつまでも病院に行かなかったせいで治らなくなってしまうことがあります。自分の健康ですから、自ら守るという意識をもって健康チェックを行っていきましょう。ルール⑦腹七分目を守って食べすぎには要注意高齢にもかかわらず、元気に毎日体を動かしている人たちは、「おなかいっぱいになるほど食べる」という習慣がありません。満腹になってしまうと、脳の満足感はあるかもしれませんが、体が重くなり動きが悪くなります。人間の祖先、縄文人はそもそも豊かな食糧を得ていたとは思えません。肉がとれるのも毎日ではないでしょうし、他の動物から襲われるということも現代の日本ではほぼ考えられませんが、縄文時代なら日常的にあったことでしょう。そんなときも体が重くて逃げられないということでは困りますよね。おそらく、満腹までは食べずにいたのではないかと考えられます。慶応大学医学部百寿総合研究センター特別招聘教授の広瀬信義氏の研究によると、100歳まで生きる人の共通点に「腹八分目まで食べる」というものがあるそうです。ちょっとしか食べないのであれば体力がつきませんし、日々生きていくのが大変です。かといって、食べすぎは上記で挙げたように体が重くなってしまうことや、毎日食べすぎていたらどんどん太ってしまいますからね。とはいっても、多くの人にとって食べることが喜びになるということは変わりなく、その誘惑に勝つのは難しいかもしれません。とくに、おなかが減った状態で食事をするときのおいしさといったら…八分目でやめるというのは難しいですよね。しかし、今回おすすめしたいのは、八分目どころか七分目です。これは、空腹を我慢するということではありません。あくまでも、「腹ペコの状態からドカ食いをしておなか一杯にするということを無くす」というように自分自身のコントロールをするためのものなのです。血糖値を大きく変化させてしまう「腹ペコからのおなか一杯」という状態を避けるためには、以下3つのことを心がけてください。①同じ量を食べるのであれば、1日の食事回数を増やして、分けて食べよう②早食いはやめてゆっくりと食べることで満腹中枢にすばやく信号を送ろう③よく噛まないと飲み込めないような食べ物を積極的に食べようこのように、食事のスタイルを変えていくことで「腹七分目でも、なんだか物足りない」とは感じなくなるのです。このように考えられれば空腹感に悩まされることがなく、健康的な食生活を送ることができます。ルール⑧飲めるのであればアルコールは少しくらい嗜もう!今はもう「お酒を飲むことは悪である」と考える人も少なくなっているとは思いますが、飲めるのであればワインは長寿に貢献してくれる飲み物でもあります。サルディーニャ島で元気に生活を送っている高齢者の中には、肉体労働をこなしながらもワインを1日に1リットルも飲む人もいるくらいです。さすがに1リットルは人によっては太ってしまったり、健康になるために必要な量は超えていると思いますが、ワインに限らず、人類とともにさまざまな種類ができてきたアルコール類は、決して体に悪いものではありません。沖縄でも泡盛が飲まれてきたように、医食同源をうたっている中国では7000年前からお酒を飲んでいたという史実もあります。最近長寿世界一となった香港では、中国酒だけではなくワインも多く飲まれています。いくつかの研究結果より、アルコールの中でもとくにワインは体にいいものであるということが証明されています。赤ワインに含まれているポリフェノールは、強い抗酸化作用があります。辛口の白ワインにはやせる効果があるという研究結果も出ています。どちらにも言えるのは、「血糖値を下げる」ということです。アルコールに弱い体質の人がお酒を飲むと、気分が悪くなってしまうことがありますので、「お酒=体に悪いもの」という考えになってしまうのもわからなくはありません。アルコールに弱い体質でなくとも、飲みすぎは気分を害してしまいます。何事もほどほどにが重要ですが、飲める人ならば健康のためにアルコールはすべてやめなくてはいけないということは間違っているということを知っておきましょう。頑張って働いた、頑張って家事をした。そんな1日の終わりにはアルコールをたしなんで楽しい時間を過ごすというのは、健康長寿に欠かせないものとなります。日本人は世界的に見てアルコールに強い方ではありません。そのため、酔いやすい傾向にありますが、自分の飲める量を知っている人ならば無茶な飲み方はしないですよね。健康のためにもアルコールと良い付き合いをしていきましょう。ルール⑨健康に良い成分がたっぷり含まれているチョコレートを食べようフランスのとある女性が120歳を超える長寿を記録していますが、彼女の大好物は何だったと思いますか?赤ワインとチョコレートが大好きだったのです。チョコレートはなんと1週間に1キロも食べていたとも言われています。アメリカにもあと少しで120歳になるというところで亡くなってしまった女性がいましたが、彼女も大のチョコレート好きだったと言います。チョコレートの主原料であるカカオには、カカオポリフェノールが豊富に含まれていますが、これには強い抗酸化作用があります。そして赤ワインにもポリフェノールが含まれていますので、相乗効果により老化を抑えられていたのではないかと考えられます。日本の研究でも、「カカオ成分の多いチョコレートには、血圧を下げる効果がある」ことが判明しています。カカオポリフェノールが血管の炎症を少なくし、それにより狭くなってしまった血管が広がることで血圧が下がるのでしょう。また、カカオはポリフェノールだけではなく、カルシウム・亜鉛・マグネシウム・鉄といったミネラルも豊富に含まれ、これらの成分も健康長寿に関係していると言われています。日々の生活でおやつを食べる習慣がある人、仕事中にふと何かを口にしたいと思ったときにスナック菓子をつまんでしまう人は、今日のおやつからチョコレートに変えてみてください。とはいっても、食べすぎには要注意です。そして、甘すぎるチョコレートは太ってしまいますので、特に気を付ける必要があります。チョコレートの中でも、カカオ成分が70%を超えるビターチョコレートを1日に25グラム程度摂取するのが理想的だと言われています。ちなみに、ホワイトチョコレートについては、カカオバターは入っていますが、ポリフェノールやミネラル成分についてはブラックチョコレートにはるかに劣ってしまいます。チョコレートについては、砂糖たっぷりでカカオ成分が少ないものを多量に食べてしまうと太ってしまいます。しかし、カカオ成分が多いブラックチョコレートを適量食べるのであれば、それは健康長寿につながることでしょう。ルール⑩病院と医師はしっかりと選ぼう長寿の人は、もともと健康に恵まれているという人が多いのは確かです。しかし、長く生きていれば何かしらの病気を体験することでしょう。しかし、それでも長生きをするというのはなぜか?それは、病気になった時に、良い医療機関にかかれたということです。体調が悪くなれば誰もが対処しようとしますが、もしもヤブ医者と呼ばれるような医師のいる病院にかかったらちゃんと治るでしょうか?長引いてしまうのではないでしょうか?健康管理を徹底しているセブンスデー・アドベンティストのひとたちが暮らしているロマリンダ地域には立派な大学病院があり、そこで検査を行って病気が見つかれば最高レベルの治療が受けられる施設が整っています。日本は、世界の中でも医療に関してはトップレベルです。衛生的にも綺麗な国だと言えます。しかし、数多くある病院のどこでもいいのかというとそんなことはありません。とくに、医師選びで気を付けてほしいのはがんを含めた外科医、心臓のカテーテル治療や胃・腸などの内視鏡治療を行う内科医です。同じメニューの料理を作ったとしてもおいしいお店とまずいお店があるのは、料理人の腕の差です。そういった違いは医師にももちろんあります。腕の悪い医師にかかってしまうと、治るものも治りません。そして、勘違いしてしまうのが「腕のいい医師は大きな病院にいるとは限らない」ということです。ロマリンダ地域には立派な大学病院があるとは言いましたが、有名な大学病院ならば大丈夫!と思いがちかもしれませんが、多くの大学病院には医者になりたての新人もたくさんいます。そういう新人はもちろん一人で判断することはありませんが、それでも経験を積むためにどんどん患者を任されるようになります。患者の中の誰かは、新人の患者の第一号になるのです。普段仕事をしている人ほど、大きなところなら安心と思いがちですが、病院選びに関してはその考えは捨ててください。医療関係者や実際に病気を経験して病院に通ったことがある人に話を聞き、様々な角度から病院や医師の情報をつかみ選ぶようにしましょう。病気にならないのが一番。しかし、なってしまったならばすぐに治すこと!これが健康長寿への近道です。 まとめ今回は、長生きをするためのルールについてまとめてみました。「あ、なるほど!」と思い立った人もいるのではないでしょうか?すでに実践していることがあれば、それは引き続き続けていきましょう。まだ行っていないということがあれば、それを今から始めてみてください。長生きをしたいのであれば、今すぐに始めることが大切です。「まだ自分は若いから」「まだ何も病気をしていないから」そういう考えはいますぐに捨てましょう。何度も言いますが、今の自分の行動は10年後の自分を作ります。食べ物に関しても運動に関してもそうです。長い目で見るのであれば今すぐに改革をしていきましょう! 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